企業英語研修プログラムが注目される理由は、グローバル市場で活躍する人材を育成し、競争力を強化するためです。
本記事では、企業での英語研修で向上させるべきスキルと、様々な形態のビジネス英会話サービス、効果的なプログラムの選び方やカリキュラム、サービスの選定のポイントなどを解説します。
是非、英語研修プログラム選びで参考にしていただき、社員のモチベーション向上やコラボレーションを高める環境作りに役立ててください。
目次
企業向け英語研修プログラムの魅力
企業向け英語研修プログラムを導入して、社員のビジネス英語コミュニケーション力を向上させることの利点は、
- 既に会社の製品やサービス、技術に精通した人達を、グローバルなビジネス環境で活躍できる人材に育てられる
- グローバルビジネスでのコミュニケーション力を高める研修を通して、社員のモチベーションが向上する
- 英語を中心とした外国語で日々発信される情報を素早くキャッチできるようになる
- キャッチした情報を全社的にシェアして、グローバルな動きへの対応が全社的に早くなる
などがあります。
ビジネスでの英語コミュニケーション力向上の必要性
ビジネス英語コミュニケーションには、3つの段階があります。
- 英語で情報を伝える
- 英語でコミュニケーションを取れる
- 英語でコミュニケーションで、ビジネス相手と良い関係を築きながら、成果を出す
今まで、多くの日本人ビジネスパーソンが、1. の段階で苦労し、2. の段階で満足してきました。
最近ではAIの開発が急速に進んだこともあり、1. はAIの守備範囲となり、2. もメールやドキュメントでのやり取りにおいては、AIが行ってくれるようになりました。これは、日本語でのビジネスも同様です。
今、グローバルに活躍する人材に求められるのは、3. の、英語でコミュニケーションで良い関係を築きながら、結果を出すという部分です。
そこで企業の研修で抑えるべきは、「英語を学ぶ」「TOEICの点数を上げる」「英語での受け答えができる」というレベルではなく、それらを超えた、ビジネスでの英語コミュニケーションスキルです。
企業研修で習得したい20の英語ビジネスコミュニケーションスキル
人間に求められるスキルは、より人間的で高度なコミュニケーションスキルです。以下のようなコミュニケーションスキルを意識的に使うことで、互いに良い関係を築きながら、スマートに、より早く、ビジネスで結果を出すことが求められます。
1. アクティブリスニング – 有効なコミュニケーションの基礎で、相手の話を正確に理解するために必要。
2. フィードバックを受け入れ、提供する – 双方向コミュニケーションを、より効果的にします。
3. 共感を表す力 – 相手の感情や立場を理解し、信頼関係を築く。
4. ポジティブに言い換えて表現する – 建設的で前向きなコミュニケーションを行うために役立ちます。
5. 意見の言い方に強弱を持たせる(自信の強弱を表現する) – 会議などで説得力を持って自己表現をするために非常に重要です。
6. アサーティブな表現(怒るのではなく、毅然と話す) – 自己の意見を尊重しながらも、相手を尊重するバランスをコントロール。
7. 異論に対する対応 – 意見が分かれた時にも効果的に対処できる語学スキルと気持ちのコントロール。
8. 順序を考えて整理し、論理的に話す – 情報を整理し、聞き手が理解しやすいように伝えます。
9. 聞かれていることからポイントを外さない – 質問や話題に対して的確に応答します。
10.合理的で迅速な返答 – コミュニケーションの流れをスムーズに保ちます。
11.センシティブな単語の取捨選択 – 社会的な感受性を持って言葉を選ぶことが大切です。
12. 国や文化に配慮した話題の選別 – グローバルな環境では必須のスキル。
13. ストーリー展開をさせる – 聞き手の関心を引き、メッセージを鮮明に伝える。
14. 心に響く情景描写 – 言葉に情熱や感情を込めて伝える。
15. 主語の取り方を変える(You や I を多用せず、客観的に話す) – より客観的なコミュニケーションで、責任や原因の所在を特定しすぎない。
16. 疑問形を効果的に使う – 対話を促進し、相手の意見や感想を引き出す。
17. 相手の話、興味、時事問題などへの話題のリンク – より高度で知的なコミュニケーションを行う。
18. 笑顔とユーモア – リラックスした雰囲気を作り出し、より良い関係を築く。
19. 婉曲的な表現 – 直接的すぎる表現を避け、柔らかく伝える。
20. 格調高い(sophisticated)表現を使う – 深みのある知識や教養を表現し、エレガントに。
企業英語研修プログラムの提供会社一覧
企業英語研修プログラムを提供する会社には、オンライン型、対面式、コーチング型、講師派遣型など様々なスタイルがあります。
選択する際には、各社の特徴や提供内容を比較検討し、各自のニーズに合ったプログラムを選びましょう。
フィリピン人講師のオンライン英会話研修を提供するサービス10選
特にオンライン英会話では、フィリピン人講師を採用するサービスが非常に多いです。
フィリピン人講師のオンライン英会話研修の利点は、コストを抑えつつ、自宅や職場で学習が可能であることです。
フィリピン人講師は、短く分かり易く話してくれる講師が多いです。また、毎日話してもコストが高くならない為、特に英語初心者におススメです。
レアジョブ英会話
QQ English
DMM英会話
Bizmates
ネイティブキャンプ
Kimini英会話
産経オンライン英会話
アイトーク
Cafetalk
Weblio英会話
ネイティブ講師のオンライン英会話研修を提供するサービス10選
ネイティブ講師によるオンライン英語研修は、発音やアクセントのキレイさはもちろん、英語圏の文化、考え方、マナー、論理展開などを含めて学習することが出来ます。
ネイティブ講師は、フィリピン人講師よりコストが高いため、とにかく毎日練習したいという受講者には費用負担が高くなります。
また、ネイティブは長い文章で発言することが多いので、レベルの高い英会話学習者が、より高いレベルのビジネス英語コミュニケーション力を付けるのに向いています。
@English/アットイングリッシュ
Cambly Japan
EFイングリッシュライブ Japan
Preply Japan
Verbling Japan
italki Japan
Learnlight
Speexx
Rype
FluentU Japan
対面形式の英語研修を提供するサービス15選
対面形式の英語研修は、表情、ジェスチャー、息遣い、声のトーンの違いなど、言葉以外でのコミュニケーションを実践でき、実際に人と会う時の緊張感を味わうことが出来るのが長所です。
また、他の受講者との交流も可能であり、学習意欲を維持しやすい環境が提供されています。
ベルリッツ
GABA
ECC
リンクアカデミー
DMM英会話
NOVA
シェーン英会話
イーオン (AEON)
スパルタ英会話
アップルK英仏語学院
ジオス (GEOS)
日米英語学院
インターエデュケーション
ラングランド
東京外語学院
コーチング型の英語研修を提供するサービス5選
コーチング型の英語研修は、個別の学習計画や目標設定を重視し、短期間での英語力向上を目指して並走してくれます。
コーチとの定期的なセッションを通じて、学習の進捗管理や効果的な学習方法のアドバイスが受けられます。
TORAIZ
ライザップ イングリッシュ
プログリット
スパルタ英会話
ウィリーズ英語塾
講師派遣型の英語研修を提供するサービス10選
講師派遣型の英語研修は、専門的な知識と教育経験を持つ講師を企業に派遣し、社員のスキル向上を支援します。
ベルリッツ
GABA
ECC
ブリティッシュカウンシル
ヒューマンアカデミー
シェーン英会話
イーオン (AEON)
クイック英会話
日米英語学院
アップルK英仏語学院
目的別:ビジネス英会話サービスを選ぶ際の注目ポイント
ビジネス英会話初心者レベル
短時間でも毎日練習することが大切です。
通学の必要が無いオンライン英会話、特にフィリピン人講師が多いスクールで、毎日英語を発する練習を重ねましょう。
TOEIC対策
ベルリッツやGABAなど、TOEIC対策コースのあるビジネス英会話スクール、あるいは、TOEIC の点数アップに集中するなら、TORAIZやライザップ イングリッシュなど、コーチングサービスを利用して、勉強する時間を捻出します。
TOEIC を含め、テストは、英語そのものの知識に加え、時間配分やひっかけ問題の傾向など、点数を取るためのテクニックを知ることが肝心です。そういった情報を収集できる場としても、スクールを活用すると良いでしょう。
レベルが高い人向けのビジネス英会話
実際のビジネスの場で業務を成功裏に遂行するため、様々な英語コミュニケーションの手法を学び、練習します。時間数より、講師とカリキュラム、受講の質が大切です。また、レッスンの前後の準備と復習も大きなポイントとなります。
北米、欧州、豪州在住のネイティブ講師のみが在籍する@English / アットイングリッシュは、ビジネスでの適切な英語表現、使い方、何をどんなタイミングでどう表現するかを学ぶコースと、ビジネスイシューについて深く話し込んだり、ケーススタディをするビジネスコースの2つのアプローチで、より高い次元の英語ビジネスコミュニケーションスキルを習得します。
企業英語研修導入の前に確認するべき事項
企業英語研修を導入する際には以下の点を確認し、各自やチームに合ったサービスを選定しましょう。
オンライン、対面、ハイブリッド形式のどれが適しているか。また、企業内での研修なのか、外部での研修なのかも考慮します。
目的・目標
研修の具体的な目的や目標を明確にし、チーム内でシェアしましょう。
例えば、「海外取引先とのコミュニケーション能力向上」や「チーム全体のTOEICスコアの平均を一定レベルまで引き上げる」など、具体的な目標を設定します。
目標が明確になれば、サービスの選定もしやすくなり、達成度の評価、研修の効果を確認しやすくなります。
期間
目標達成に必要な期間から逆算して、現実的なスケジュールを設定します。
それによって、短期間の集中型研修か、長期間での継続型研修かも決まってきます。
期間が明確であることで、計画的な進捗管理が可能となり、目標達成のための効果的な学習プランを構築できます。
予算
英語研修プログラムに割り当てられる予算を見積り、予算内で、出来るだけ良いパフォーマンスが出るサービスを検討しましょう。
各自のレベル
参加者の現在の英語レベルを把握し、それに基づいて研修プログラムを設計することが重要です。
レベルが異なる社員が一緒に研修を受ける場合も、サービスプロバイダーを個別に変えたり、同じプロバイダーでもコースやカリキュラム、教材を変えるといった対応が必要です。
TOEICにはスピーキングテストが含まれない為、英会話のレベル分けには向いていませんが、一定の目安にはなります。
750点から800点以上であれば、上級レベルのサービスを検討しましょう。
求める分野
企業が求める具体的なスキル分野を明確にします。
TOEICのスコアアップを目指すのか、ビジネス英会話スキルの向上を目指すのかによって、教材やトレーニング方法が異なります。目的に合った専門的なプログラムを選定することで、効率的な学習が可能となります。
各自の性格
受講者の性格や学習スタイルを考慮することも重要です。
学習環境が受講者の性格に合っていると、モチベーションの維持や学習効果の向上につながります。
講師の資質やサポート体制を確認
講師の資質やサポート体制を見極めるために、まずは、無料体験レッスンや無料のお試し期間を活用しましょう。
どこのスクールでも、講師紹介では長所が記載されていますし、TESOL、TEFL、TESLなどの資格の有無が記載されている場合もありますが、資格の有無と資質は別の問題です。
講師の質と、講師が社員と良好なコミュニケーションを築けるかどうかは、研修の効果に大きく影響します。
次に、研修プログラム全体のサポート体制をチェックしましょう。
例えば、カリキュラムのカスタマイズや適宜調整が可能かどうか、進捗管理やフィードバックが行われるかなど、研修運営に関するサポートが充実していることが望ましいです。
まとめ:企業英語研修プログラム選びのコツ
企業英語研修プログラム選びのコツは、自社の求める目標、期間、予算、レベル感に対して、研修形態、プログラム内容、講師の資質やサポート体制がマッチしているか、総合的に判断することです。
複数のプロバイダーと相談し、場合によっては、フィリピン人講師のオンライン英会話とネイティブ講師のオンライン英会話を併用したり、TOEIC対策のコーチングとオンライン英会話を併用するなど、複数のプロバイダーを合わせて使うのも効果的です。
社員のスキルアップ、モチベーションアップやビジネス英語コミュニケーション力向上をサポートしましょう。