TOEICは、キャリアアップや海外赴任の基準、外資系企業、国際機関での採用で、英語レベルを測るために採用されるケースが多くあります。
そのため、TOEICでスコアを取ることは大切なのですが、「TOEICハイスコア=グローバルに活躍できる人材」とは言えません。
グローバルに活躍できる人材には、語学力+英語でのコミュニケーション力が必要です。
この記事ではTOEICの特徴、TOEICのスコアが上がっても英語を話せない現状、英語コミュニケーションとは、などについて解説します。
目次
TOEIC が企業で、英語の熟達度の指標とされる理由
TOEICテストはテスト結果の精度と一貫性を保証するため、科学的な根拠に基づいてデザインされています。
そのため、世界中の多くの人々が同じ形式の英語のテストを受けていて、広い範囲の人々の英語スキルを公平かつ一貫した方法で評価できます。
特に、ビジネスシーンでの英語力を測定するよう設計されていて、リスニングとリーディングの各セクションでは、実際のビジネスでの状況、文書を取り入れており、仕事で英語を使う上での実践的なスキルを測定しています。
TOEICは世界中で広く認知されており、TOEICスコアは、国際的な基準に基づいた採用や昇進の決定を行う基準として、広く活用されています。
ビジネスで英語を使い慣れている人は、TOEICで自然と得点が取れてしまう
ビジネスで英語を使い慣れている人は、TOEICのテストのルールとコツさえつかめば、自然とハイスコアがのぞめます。
それには、以下のような理由があります。
実用的な語彙と表現の習得
ビジネス英会話では、ビジネスの実務的な語彙や表現が多く使われます。TOEICの試験内容もビジネスシーンでの会話やメールのやり取りが多く取り入れられており、これらのシチュエーションに慣れているビジネスパーソンは、TOEICで求められる語彙や文脈を理解しやすくなります。
リスニングとリーディングスキルの向上
英語でのメールのやり取りや会議での会話に慣れている人は、リスニング(聞く能力)やリーディング(読む能力)が自然と鍛えられます。TOEICはこれらのスキルを重視しているので、自然にスコアが伸びます。
文脈を読み取る力
ビジネスの場で英語を使っている人は、メールや文書の文脈やニュアンスを正確に読み取る必要性があり、それが自然と鍛えられています。
ビジネス英語に慣れている人であれば、TOEICの問題の傾向、ひっかけのパターン、時間配分(問題数に対して時間が短い)に慣れさえすでば、ハイスコアが望めます。
TOEICがハイスコアなのに、英語が話せない?
しかし、TOEICのスコアが700点や800点を超えていても、英語のスピーキングが苦手な人は非常に多くいます。
それは、
– 一般的な990点満点のTOEICのテストは、リーディングとリスニングの2パーツのみで、スピーキング・ライティングは無い
– TOEICにはスコアを取れるコツとテクニックがあり、机上の勉強と訓練でハイスコアが取れてしまう
からです。
ですから、TOEICのスコアは、
– 英語の基礎を知っている
– 業務で英語の読み書きに慣れている
– 語学(英語)を磨く必要性を感じていて、努力している
ことの証になりますが、いわゆる英会話力、英語コミュニケーション力を測る指標にはなりません。
TOEICで測れる力は、海外の人達とメール等のみでコミュニケーションを取る場合には有効ですが、実際に会って、話したり、関係を作ったりする、英語コミュニケーションスキルはまた別です。
ビジネスは人間関係、企業間の関係を作って進めていくため、グローバルな環境で活躍していくには、この英語コミュニケーションスキルが不可欠です。
ですから、TOEIC ハイスコアはグローバル人材として考える指標の一つではありますが、絶対条件とは言えないでしょう。
グローバルに活躍するに絶対必要な「英語コミュニケーションスキル」
グローバルな環境でのコミュニケーションでは、良い関係を築きながら、伝えるべきことを効率よく、正しく伝えることが大切です。
つまり、「分かり易く、ポイントを抑えて、感じ良く話す(表現する)」ということです。
時間とコストを効率よく使いながら、関係を深く太くしていくためには、このスキルは不可欠です。
グローバル環境での英語コミュニケーション力の要素として、具体的に20個を挙げます。
1. アクティブリスニング
2. フィードバックを受け入れ、提供する
3. 共感を表す力
4. ポジティブに言い換えて表現する
5. 意見の言い方に強弱を持たせる(自信の強弱を表現する
6. アサーティブな表現(怒るのではなく、毅然と話す)
7. 異論に対する対応
8. 順序を考えて整理し、論理的に話す
9. 聞かれていることからポイントを外さない
10.合理的で迅速な返答
11.センシティブな単語の取捨選択
12. 国や文化に配慮した話題の選別
13. ストーリー展開をさせる
14. 心に響く情景描写
15. 主語の取り方を変える(You や I を多用せず、客観的に話す)
16. 疑問形を効果的に使う
17. 相手の話、興味、時事問題などへの話題のリンク
18. 笑顔とユーモア
19. 婉曲的な表現
20. 格調高い(sophisticated)表現を使う
これらのテクニック・スキルで、様々な背景・文化・知識を持つ人達と良い関係を築きながら、効率よく仕事を前へ進めていくことが出来ます。
アットイングリッシュで、ビジネスシーンで成果を出せるグローバル人材を育成
アットイングリッシュでは、TOEICで800点以上の方など、英語の知識ベースはあるのに、英語コミュニケーションの部分が足りず、仕事で活かしきれないという悩みをかかえている方に特に支持を頂いています。
ネイティブの英語といえば、英語が正しい、発音がキレイなどが思い浮かぶかもしれませんが、高いレベルの方々に支持頂をいている理由は、そこではありません。
– ビジネスに沿った表現とマナーが身についている
– ダイバーシティについての考え・振る舞いが根付いている
– 知識の幅と奥行きが深い
– 表現が洗練されている
– 先進国のモノの見方をシェアできる
– 言うべき事とそうでない事の感度が高い
– 話している人に対するリスペクトを感じる
など、まさに、この「コミュニケーション」の部分です。
ビジネスでの話し方、ビジネスイシューについてのディスカッションはもちろん、政治・経済・社会・テクノロジー・文化/スポーツなどをテーマに話し込む中で、上記に挙げた20項目について、講師のやり方を真似ながら、情報や意見をシェアして、英語コミュニケーションを育てるようデザインされています。
TOEIC800点を超えて、従来の「英会話」では伸ばしきれないと感じる方、そういった方々の研修を探されていましたら、是非、アットイングリッシュをお試し下さい。