ビジネスの現場では、予期せぬ困難や進行中の課題に直面することが日常茶飯事です。
そんなとき、「問題がある」(上手くいっていないことがある)と伝えるのと、乗り越えるべき「課題がある」と伝えるのとでは、相手に伝わるこちら側の姿勢の印象に違いが出ます。(日本語と英語でニュアンスの違いがあります)
「この課題にきちんと向き合っている」と、前向きな姿勢を示すなら、チームやクライアントとの信頼関係には大きな効果があらわれてくるはず。
今回はそんな英語表現をご紹介します。
課題に直面しています
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We’re facing a challenge.
例文:We’re facing a challenge in maintaining market share, which is why we’re exploring a bold new strategy.
私たちは市場シェアの維持に課題を抱えており、そのため大胆な新戦略の導入を検討しています。
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もちろん、「問題が深刻」「緊急対応が必要」なときに 正しく “problem” を使うことは適切 であり、評価が下がるわけではありません。
challenge、problem、issue、troubleの使い分け、ニュアンスの違いを解説
challenge (解決すべき困難)
乗り越える価値がある課題という前向きな含みがある。
トーン:建設的・前向き。使用シーン:プレゼン、対外報告、戦略会議
problem (明確で深刻な問題)
放置できない重大性が強調される。
トーン:ストレート・ややネガティブ。使用シーン:緊急対応、上司へのエスカレーション
issue (議論や調整が必要な課題)
柔らかく、改善や提案とセットで使われることが多い。
トーン:中立的・丁寧。使用シーン:ミーティング、レポート、顧客との調整
trouble (困っている・うまくいかない)
具体的なトラブルを想起させやすい。
トーン:カジュアル・やや感情的。使用シーン:不具合、対人トラブル、現場対応
「problem」は明確に“困難で悪いこと”を意味するため、聞き手に「うまくいっていない」「危機的」といったネガティブな印象を与えることがあります。
特に外資系企業やグローバルなチームでは、「問題点を挙げて終わる」のではなく、「解決に向けた視点」が求められるため、”problem” ばかりを強調すると批判的・否定的な人だと受け取られるリスクがあります。
ビジネスシーンで使われる英語例文
戦略転換を提案するシーン
We’re facing a challenge in maintaining market share, which is why we’re exploring a bold new strategy.
私たちは市場シェアの維持に課題を抱えており、そのため大胆な新戦略の導入を検討しています。
チームの姿勢を示すシーン
We’re facing a challenge, but we see it as an opportunity to raise our standards and push innovation.
私たちは課題に直面していますが、これは基準を引き上げ、イノベーションを促進する機会だと捉えています。
クライアントとの信頼構築のシーン
We’re facing a challenge on the technical side, and we want to be transparent with you as our trusted partner.
技術面で課題に直面していますので、信頼できるパートナーである皆さまには正直にお伝えしたいと考えています。
プレゼンやピッチでの力強い一言
We’re facing a challenge, yes — but we’ve faced worse, and we came out stronger every time.
確かに私たちは今、課題に直面しています——でも、これまでももっと困難を乗り越え、そのたびに強くなってきました。
英語面接での応用(英語面接練習用)
Right now, we’re facing a challenge in meeting our delivery timeline, but I’ve proposed a revised schedule to minimize the impact.
現在、納期の達成に課題がありましたが、影響を最小限に抑えるための修正スケジュールを提案しました。
よろしければ、ご参考にされてください。