ビジネス、経済、テクノロジー、文化、生活、法律など、時事問題から最近の生活情報まで、英語で議論するアットイングリッシュのオンライン英会話レッスン。ここでは議論の中での、ネイティブ講師たちからの英語表現についてのアドバイスを公開します。
今回は、「欧州統合の失敗」という話題です。この話題を中心に、様々な角度からの議論を通して、ネイティブ講師たちが作った多彩な英語表現をご紹介します。
<オンライン英会話での、この議論の概要と学びのポイント>
講師と距離がグッと近づくオンライン英会話の活用術
オンライン英会話での、主な論点1
2016年6月24日の、英国のEU離脱という国民投票結果をどう感じましたか?
英語表現1 年代層による差異
I heard that opinions were divided along generational lines. Younger people were keen to stay in the E.U., whereas those of the much older generation preferred to leave it.
意見は年代によって二分されていたと聞いています。若い人たちはEUに残りたがりましたが、年配の人達は離脱を望みました。
日本でも、若年層と高齢層の意見は、往々にして分かれます。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
(opinions were divided along generational lines)
(those of the much older generation)
英語表現2 国民投票の是非
He shouldn’t have allowed the Referendum to take place.
国民投票をやらせるべきではありませんでした。
国民投票は物事を決める形として分かりやすくはありますが、感情に流されやすい側面もあります。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
(He shouldn’t have allowed the Referendum to take place)
英語表現3 後悔
Some of them are already regretting their vote./ Some of them are already wishing they had voted differently.
もう投票を悔いている人が居ます。
報道をされている部分を見ると、離脱に投票したことを後悔している声が拾われていますが、逆もあり得るので、マスコミの取り上げ方次第とも思えます。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
(Some of them are already wishing they had voted differently)
英語表現4 日本にも影響
I hoped they would not vote in favour of leaving the EU.
EU離脱賛成に投票して欲しくなかったです。
イギリスに支社や関連会社を持っていたり、取引がある人達は、特に今回の投票に注目しており、それぞれ願望があったことでしょう。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
(I hoped they would not vote in favour of leaving the EU)
英語表現5 グローバルな問題
It is clear that should England leave the E.U., that has to have a direct impact on the English economy as well as the global economy.
英国がEUから離脱すれば、世界経済とイギリス経済にも直接的な影響が出るのは明らかです。
グローバルな時代で、これはイギリスとEUだけの問題ではありません。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
(It is clear that)
オンライン英会話での、主な論点2
あなたは、EU残留と離脱、どちらを支持していましたか?
英語表現6 EU残留
I have to agree with you that I would have voted to stay in the EU if I were British because by staying in and using their own currency, they really were enjoying the best of both worlds.
私もあなたと同様、イギリス人だったらEUに残る方へ投票していたと思います。
EUに居ながら自分たちの通貨を使う事で、両方の良い所取りを出来ていた訳ですから。
特に離脱を決めた後は、EUに残った場合の利点がクローズアップされます。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
(I have to agree with you that __)
(if I were British)
(they really were enjoying the best of both worlds)
英語表現7 やり直し
It would be difficult to hold another referendum.
もう一回国民投票をするのは難しいでしょう。
世界が大注目する中行われた投票であり、国としての信頼を保つためにも、やり直しは効かないでしょう。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
(to hold another referendum)
英語表現8 背景を再考察
It’s important to understand the background behind the people voting to leave the EU. I understand the British people’s sentiment that they should leave the EU.
みんながEU離脱に投票した背景を理解するのが大切です。EUを離脱すべきだというイギリスの人達の気持ちは分かります。
イギリス国内に居るのと情報量も、メディアの切り口も違うので、全ての背景を知る事は難しいですが、今回の決断に至る背景を見直す事も大切です。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
(I understand the British people’s sentiment)
英語表現9 自社との関連
I have a personal reason for hoping Britain would vote not to leave because our company has a big plant in the UK so leaving the EU is a critical issue for us.
イギリスに離脱しない方へ投票して欲しい個人的な理由があります。会社がUKに大きなプラントを持っていて、EU離脱はうちの会社にとって大きな問題なのです。
特に自分に近い部分でイギリスとの関係が深い人にとっては、今後大きな影響を受ける事になるでしょう。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
(reason for hoping Britain would vote not to leave)
(leaving the EU is a critical issue for us)
英語表現10 EU離脱賛成
There isn’t a good reason to stay in the EU.
EUに残った方が良い理由がありません。
日本ではどちらかというとEU残留が定石という報道のされ方でしたが、離脱の利点について、もっと解説が入ると、こういう考え方の人も増えるかもしれません。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
(There isn’t a good reason to __)
英語表現11 経済優先
I thought they would put a priority on the economy.
経済を優先させると思っていました。
To put a priority on で、~を優先するという表現になります。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
(they would put a priority on the economy)
オンライン英会話での、主な論点3
EUの役割は終わったと思いますか?
英語表現12 決断のスピード
Their action is too slow to get desired results.
望み通りの結論を得るには、アクションが遅すぎるのです。
団体の規模が大きくなると、決断が遅くなる欠点があります。
英語表現13 フェデラル対コンフェデラル
federal” vs “confederal” In this article, federal means the interests of the individual countries in the EU and confederal means the interests of the confederation, or the EU as a whole.
フェデラル対コンフェデラルということです。この記事では、フェデラルはEU内の各国独自の利益を意味し、コンフェデラルはEU全体の利益を意味しています。
今回は、フェデラルを重視した結果かもしれません。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
( “federal” vs “confederal”)
英語表現14 見切り
They decided to leave the EU now so they cannot receive benefits or privileges from the EU.
EUに居ても利益や特権を得られないのでEUを離脱することに決めたのです。
団体の一部として貢献するからには、利益や権利など、それなりの見返りが無ければ意味がありません。
英語表現15 EUのジレンマ
It’s a strong message to the world that Europe faces a dilemma in maintaining the union.
世界に対して、ヨーロッパは連帯を維持するのが難しい局面を迎えているという、強いメッセージとなります。
確かに、今回の衝撃は、EUは一枚岩ではない事、持続には努力を要する事を印象付けました。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
(It’s a strong message to the world)
(Europe faces a dilemma in __)
英語表現16 拮抗
If the opposition had gained a majority of the vote, say 70 or 80 percent, it would have been a clear message to the EU.
もし反対派が、70%とか80%といった高い得票をしていれば、EUに対するハッキリとしたメッセージになっていたでしょう。
得票が拮抗していたため、離脱決定後の混乱が予想されます。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
(gained a majority of the vote)
(, say 70 or 80 percent)
英語表現17 英国との付き合い方
The countries are not comfortable with the results of the UK’s vote and this will affect how they interact with the UK.
UKの投票結果を快く思わず、これがUKとの付き合い方に影響することでしょう。
今回の決断によって、EUの英国に対する態度は硬化する事が予想されます。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
(this will affect how they interact with the UK)
まとめ
今回は、「欧州統合の失敗」という話題です。
英国のEU離脱が国民投票で可決される、3日前に、EU統合の根源的な問題点について書いた記事を題材に話し合いました。
日本では、「EU に残ることが正しい」という認識の下に、なぜ?という論調が目立ちますが、アイルランド人のヨーロッパ歴史学者の目から、英国がEU に残る意義を認めつつ、EU の誤りについて指摘しながら、離脱を考える国が出ることに理解を示しています。日本の報道とは異なった方向から見る英国のEU 離脱、そして、国際社会の今後について議論しました。
今回は、まず、2016年6月24日の、英国のEU離脱という国民投票結果をどう感じましたかと、率直な感想を尋ねました。
年代層による差異を感じた方や、英国一国ではなくグローバルな問題であり、日本にも影響するだろうと、今後の影響について心配する方もいらっしゃいました。また、国民投票自体をやるべきではなかった、既に結果に対して後悔をしている人もいるだろうという、離脱に反対の立場からの意見が比較的多く見られました。
次に、個人的に、EU残留と離脱、どちらを支持していたかについては、自社が英国にプラントを持つなど関連性が強い事などの理由からEU残留を望む声がまず上がる中、今回の決断に至った背景を再考察すべき、経済を優先しての決断であろうという客観的な見方もありました。
また、今回の結果を受けて、EUの役割が終わったと感じるかという問いに対しては、EUに加盟してると何事も決断のスピードが遅くなる、自国の利益を考えれば当然という意見がありました。そして、EUという共同体を存続させる事について彼らが抱えるジレンマを感じさせられたという発言も見られました。
この議論から学ぶ、ネイティブ講師の英語表現とビジネス英会話への応用
<オンライン英会話での、この議論の概要と学びのポイント>
講師と距離がグッと近づくオンライン英会話の活用術
【ご利用上の注意点】
1.社会人、主にビジネスパーソンを中心に、英会話力で、中級、上級者向けの練習を提供するサービスとして、このサイトを運営しております。
2.オンライン英会話の中で、実際にネイティブスピーカーの講師たちが使用した、またはアドバイスした内容をご紹介していますが、特定の個人や立場を表わす内容については編集を加えています。
3.あくまで、ビジネスパーソンを中心とした社会人の英会話力向上を目指したサービスであり、ここで紹介される主義、主張、意見や議論をサポートするものではありません。
4.また、ここでご紹介する内容の正確性や有効性について保証するものではありません。言葉は、時と場所、その状況や、声のトーンによっても意味を変えます。恐れ入りますが、ご自身でご確認の上、ご使用ください。