ビジネス、経済、テクノロジー、文化、生活、法律など、時事問題から最近の生活情報まで、英語で議論するアットイングリッシュのオンライン英会話レッスン。ここでは議論の中での、ネイティブ講師たちからの英語表現についてのアドバイスを公開します。
今回は、「テロ事件調査と個人情報保護、優先されるのはどちら?」の話題です。この話題を中心に、様々な角度からの議論を通して、ネイティブ講師たちが作った多彩な英語表現をご紹介します。
なお、ここでは、社会人、ビジネスパーソン向けの英語表現を集めております。更に、これらの英語表現をビジネスの状況でどう使うか、ご興味をお持ちの方々は「上手いビジネス英会話の作り方」をご覧になってみてください。
<オンライン英会話での、この議論の概要と学びのポイント>
講師と距離がグッと近づくオンライン英会話の活用術:テロ捜査と個人情報保護
オンライン英会話での、主な論点1
– 携帯電話やスマホから、どんな個人情報が得られますか?
まずは、一般的に、スマートフォンには、どんな情報を入れているか確認しましょう。また、意図的に情報を入れていなくても、スマートフォンに残ってしまっている情報や足跡、発信されるデータもあるはずです、そういった物について、考えてみましょう。
ネイティブの英語例文1 I can locate my wife 妻の位置情報が分かる
電源が入っていれば、所有者の場所が特定できます。
I can locate my wife as long as she has her iPhone.
妻がアイフォンを持っている限り、今彼女がどこに居るか分かります。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
(I can locate my wife)
ネイティブの英語例文2 You can choose the demographic of users ターゲット層を選べる
Demographic は、年齢・身分・職業などがほぼ同じの人々の層を意味します。ビジネスでマーケティングを行う際には、このDemographicをどこに決めるかが、まずは最初のステップとなります。
You can choose the demographic of users that you want to appeal to.
どんな読者層にアピールしたいかを選べます。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
(You can choose the demographic of users)
ネイティブの英語例文3 to retrieve all of the data 全データの回復
コンピューターや携帯電話の情報は、目視で消えていても、実は残っていて回復できるという話はよく聞きます。それらのデータを復元することで、犯罪の根拠となる証拠を掘り起こすことが出来るかもしれません。
I would be able to retrieve all of the data.
すべてのデータを回復することが出来るでしょう。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
(to retrieve all of the data)
ネイティブの英語例文4 spate of information 情報のリーク
個人情報のデータだけでなく、企業や国の内部情報の流出なども、最近では話題になります。
It’s a considerable problem that there are increasing leaks of people’s personal information / spate of information.
個人情報のリークは増えていて、深刻な問題となっています。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
(It’s a considerable problem)
(there are increasing leaks of people’s personal information)
(spate of information)
ネイティブの英語例文5 skyrocketed 急伸する
それだけ情報を露わにするということは難しく、また良くも悪くも価値があるという事なのでしょう。
I found it fascinating that the value of the Japanese company that unlocked the phone has skyrocketed.
電話のアンロックに成功した日本の会社の評価が急伸したという話は面白いですね。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
(I found it fascinating)
(the value of the Japanese company that unlocked the phone has skyrocketed)
ネイティブの英語例文6 to buy something on the internet インターネットで買い物する
どんなにセキュリティを強化しても、突破される事があるというケースを聞いていると、インターネット上にクレジットカード情報や住所などを入れる事になるネットショッピングを躊躇する人が出てくるのも納得です。
I don’t want to buy something on the internet on my phone.
携帯のインターネットでモノを買いたくありません。
オンライン英会話での、主な論点2
– スマホ内の情報から何を知りたかったのでしょうか?
– スマホ内の情報無しで、捜査できると思いますか?
主な論点1 で見てきましたが、私たちはスマホにたくさんの秘密の情報を入れ、生活をしています。テロの犯人がそれをどこまで意識し、どこまでの情報を入れていたかは分かりませんが、それなりに多くの情報やその切れ端が残っていたことでしょう。今回の捜査で、FBIはスマホから何を取り出したかったのでしょうか。スマホの情報無しでは、捜査は進まなかったのでしょうか?
ネイティブの英語例文7 They should have caught the criminal alive 彼らは、犯人を生きたまま捕まえるべきでした
そうできていれば、スマホ内の情報にそこまで依存しなくても済んだのかもしれません。
They should have caught the criminal alive.
彼らは、犯人を生きたまま捕まえるべきでした。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
(They should have caught the criminal alive)
ネイティブの英語例文8 they are stuck 窮地に立たされている
仕事で、時間のやりくりが付かず、手も足も出ないという事はあるでしょう。応援を頼みたい時など、We’re stuck と言うと、苦境を分かってもらえるかもしれません。
Do you think they are stuck?
彼らは窮地に立たされていると思いますか?
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
(they are stuck)
ネイティブの英語例文9 reduce the risk of arresting the wrong person 誤認逮捕のリスクを減らす
ビジネスにリスクは付き物ですが、そのリスクを出来るだけ減らす事が成功への近道でしょう。
It will reduce the risk of arresting the wrong person. / It will reduce the likelihood of wrongful arrests.
間違った人を逮捕するリスクが減るでしょう。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
(reduce the risk of arresting the wrong person)
(reduce the likelihood of wrongful arrests)
ネイティブの英語例文10 uncover the facts 事実を明らかにする
仕事を進めていく上では、まずは確実で正確な情報に基づいた事実確認が大切です。
It will be easier to clarify what is fact. / It will help uncover the facts. / It will help them discover what really happened.
事実をハッキリさせるのに役立つでしょう。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
(to clarify what is fact)
(uncover the facts)
(discover what really happened)
ネイティブの英語例文11 bypass the security measures キュリティ対策をかいくぐる
Bypass は、迂回道路やバイパス手術など、いわゆる名詞としての意味と共に、迂回する 回避するという動詞としても使えます。
The FBI also requested Apple to develop software that would bypass the security measures.
FBIもアップルに、セキュリティ対策をかいくぐるソフトの開発を依頼しました。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
(bypass the security measures)
ネイティブの英語例文12 the motivation behind the rampage 乱射の動機
たとえ犯人が犯行後も生きていたとしても、犯罪の前と後で、動機についての思いが変わっているものかもしれません。その意味では、犯行前の言動や文章などは、その時の気持ちを確かに伝えてくれる重要な証拠になるでしょう。
The FBI wanted to know what triggered the criminal to go on this rampage. / The FBI wanted to understand the motivation behind the rampage.
FBIは、何が犯人を銃乱射へと走らせる引き金になったのか知りたかったのです。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
(what triggered the criminal to go on this rampage)
(the motivation behind the rampage)
オンライン英会話での、主な論点3
‐あなたは、FBI とApple どちらを支持しますか?
テロという許されない犯罪の捜査のために、スマホの情報が必要だというFBI。どんな理由があっても、利用者の個人情報を開示することは出来ないというApple。どちらも納得の言い分ですが、あなた自身は、どちらを支持しますか?それが自分自身に与える影響も鑑みて考えてみましょう。
ネイティブの英語例文13 from practical, legal, and moral standpoints 実際的、法的、道徳的な観点から見て、
物事の是非はどの観点から考えるかによって、まったく違った結論になります。実際的、法的、道徳的、それぞれの観点から、あなたならどういう結論を導き出しますか?
It really is a fascinating case when you look at it from practical, legal, and moral standpoints. I tend to side with Apple.
実際的、法的、道徳的な観点から見て、大変面白いケースです。私はアップルに味方します。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
(you look at it from practical, legal, and moral standpoints)
(I tend to side with Apple)
ネイティブの英語例文14 Like you, あなたと同様
会議のディスカッションの中でも、like you, (あなたと同じで)と、相手の意見と同調しながら、自分の知識や考えを上乗せしていけると、建設的な話し合いとなる上に、相手にとっても好印象です。
Like you, I’d be worried that my information from my smart phone isn’t safe either if the court order is upheld.
あなたと同様、裁判所命令が支持されたら、私のスマートフォンからの情報も見えてしまうようになるのではと心配です。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
(Like you,)
(if the court order is upheld)
ネイティブの英語例文15 protecting privacy is the highest priority プライバシーを守ることが最優先
アップルのようにその営業上、多くの人たちの個人情報を管理する立場の企業としては、顧客の信頼を確たるものとするためにも、プライバシーは最優先です。
I think protecting privacy is the highest priority.
プライバシーを守ることが最優先だと思っています。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
(protecting privacy is the highest priority)
ネイティブの英語例文16 I stand behind the FBI FBIを支持します
Stand behind で、~の側に付く という意味となります。議論が二つに割れた時など、自分がどちらをサポートするのか、ハッキリさせる時に役立つ表現です。
I stand behind the FBI. I think Apple ought to try to develop the software needed to render the security system inactive.
私はFBIを支持します。アップルはセキュリティシステムが作動しなくなるソフトを開発するべきだと思います。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
(I stand behind the FBI)
(to render the security system inactive)
ネイティブの英語例文17 citizens ought to accept some compromise 一般市民はある程度譲歩すべき
アップルもFBIもそれぞれの役割と確固としたポリシー、企業として死守しなければならないものがある以上、譲れない一線です。これについて、譲歩できる者があるとすれば、それは利用者だけかもしれません。
In order to be able to fight I.S., I think citizens ought to accept some compromise regarding their privacy.
ISと戦うために、一般市民はプライバシーについてある程度譲歩すべきです。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
(citizens ought to accept some compromise)
ネイティブの英語例文18 I’m inclined to support Apple どちらかと言うとアップルを支持します
Inclined to を入れる事によって、どちらかというと、というニュアンスが入っています。様々な意見の中で、ハッキリとどちらかを選べないまでも、どちらか寄りという場合に、便利な表現です。
I’m inclined to support Apple, because I.T. firms ought to protect people’s private information even if the person is a terrorist.
私はアップル側です。IT企業は、たとえその人物がテロリストであったとしても、個人的な情報を守るべきだからです。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう!
(I’m inclined to support Apple)
まとめ
2015 年12 月にカリフォルニアで起きた銃乱射事件の容疑者が所持していたiPhone のセキュリティの解除をめぐって、FBI とApple が対立した問題についてのディスカッションです。
この記事を使ったディスカッションでは、まずスマホ内の情報から、その所有者についてのどんな事が分かるかという問いによって、スマホデータの重要性について確認しました。また、その情報によって、FBIは何を洗い出したかったのかについて、考えを交換しました。
その上で、FBI と Apple のどちらの主張を支持するかについて判断してもらいました。
Apple については、プライバシーの保護という観点から、その姿勢を支持する意見が多く見られました。
一方、FBIについては、特に今回の事件がテロという許しがたく、また今後連続して起こることを何としても阻止したい犯行であることを理由に、プライバシーについては利用者の譲歩も必要だという意見がありました。
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