ビジネス、経済、テクノロジー、文化、生活、法律など、時事問題から最近の生活情報まで、ネイティブ講師とオンラインで議論するアットイングリッシュの英会話レッスン。
今回の記事は、「経済成長の面から見た男女共同参画」という話題です。英語でディスカッションする際のポイントを幾つかご紹介いたします。ここでのディスカッションの組み立てや、使われる英語表現が、実際のビジネスでの会議でもお役に立てれば幸いです。
<この議論での英語表現>
ネイティブ英語でセンスよく表現!例文集1
ネイティブ英語でセンスよく表現!例文集2
目次
オンライン英会話でネイティブ講師と話してみよう! 議論の概要
今回は「経済成長の面から見た男女共同参画」についてです。ディスカッション用の記事として、様々な論点のあるトピックです。記事では、日本と北欧スウェーデンを以下の点で比較しながら、その違いを浮き彫りにしていっています
– 人口
– 老人の比率
– 出産率
– GDP
– 一人当たりGDP
– 消費税率
そして、アメリカや他のEU諸国、アジア諸国を含めた形で、女性の管理職比率と女性の就業率を比較しています。
こう比較されると全体で捉えて、本来はGDPを稼ぎ出す人的資産(女性)を活用できていないことが、一人当たりのGDPを上げられない大きな理由で、それをあげれば当然、全体のGDPも上がるだろうという想像がつきます。ただ個別の家計で見たときには、夫婦二人が働き手と家政に分かれて、働き手が100を稼いでいたところを、夫婦が労働時間を短くしながら協力して二人で働いて、60と55ずつ稼ぐ(合せて115)ような形になるのかなと思います。
自分の稼ぎが100から60になる働き手がそれに納得しつつ、家政に参加できるのかが難しいところかもしれません。また、55の稼ぎを産み出す雇用の場の創出も必須でしょう。
記事の議論の中では、自分が働き手になることに集中してきた現在の企業の経営者たちに、この変革はできない、という意見や、意識を変革する前に制度として一定割合の女性の経営参加を促す、クオーター制も議論のテーブルに乗っています。
ここで展開させていただいたのは、私が個人的に思ったことですが、アイディアは無数にあると思います。是非、英語で議論してみてください。
オンライン英会話で、どう話す? 議論の内容
女性の社会進出、女性管理職の比率などの話題では、私たち日本人にとっては耳の痛い話しが多いのですが、この記事が示すデータを見ると、日本の一人当たりのGDP の低さも、効率悪く長時間労働と言われる日本の働き方だけの結果でなく、女性の労働参加率の低さも影響しているのが想像できます。
記事は、スウェーデンの大臣、日本の女性国会議員、スウェーデン企業のIKEA の日本法人社長、日本のIT 企業社長のパネルディスカッションをまとめたものです。女性の社会進出は、権利の問題か、経済振興の問題か、日本人は男性が一家の大黒柱、稼ぎ手と考えがちなのは何故か、女性を一定割合で管理職につけることを義務づけるクオーター制の導入や、社会保障制度、配偶者控除など税制の変革はどうあるべきかなど、考えてみましょう。
オンライン英会話での注意点と学びのポイント
まずは注意点として、ステレオタイプに陥らないことが大切です。
女性が仕事に就いている比率などを見ただけで、「進んでいる」、「遅れている」といった判断に安直に飛びつかず、幾つかの要素を検討してみましょう。オンライン英会話では、海外、先進国に住むネイティブ講師たちと話し合います。文化や歴史も異なるため、基準を明確にすると良いかもしれません。
例えば、夫婦共働きの家庭は、皆、先進的なのかと言えば、別にそういう意識ではなく、夫婦共働きでなくては生活の遣り繰りが難しい。辞めたくても仕事を辞めるわけにはいかない、といった事情もあるかもしれません。この場合、就業率は高くても「進んでいる」わけではないと思います。
そして、学びのポイント
では、この話題で、オンライン英会話を通して、海外の先進国に住むネイティブ講師たちと話し合う際、何を基準にしたら良いでしょうか。例えば、女性が働いていれば進んでいて、働いていなければ遅れているわけではなく、実は大切なことは、男性にも女性にも、選択肢があり、それを選択した際に性別で不利になることが無いことが大切という基準を作ってみてはどうでしょうか。
なお、基準の作り方は様々ですので、もちろん、管理職や取締役の比率が、男女で半々となっているかどうかを基準とすることもあるでしょう。
必要なことは、ステレオタイプ的に表面的な議論をするのではなく、海外の先進国に住むネイティブ講師たちと、一緒に、納得のできる基準を作り、それを土台に一緒に考えていくことではないでしょうか。
まとめと、論点
1. 男女共同参画について考える。
2. 北欧スウェーデンと日本を比較しながら、社会の在り方、労働の在り方、それらの経済への影響を考える。
3. 男女平等の観点について、ステレオタイプに陥らないようにする。
4. オンライン英会話の特性を利用して、海外の先進国に住むネイティブ講師と、話し合いを進めるための基準作りをまずは一緒に取り組んでみる。そして、それをベースに一緒に考えやアイディアを出していくと良い。
この議論から学ぶ、ネイティブ講師の英語表現とビジネス英会話への応用
<この議論での英語表現>
ネイティブ英語でセンスよく表現!例文集1
ネイティブ英語でセンスよく表現!例文集2
ビジネス英会話へ応用できる英語表現集
ネイティブ講師たちとオンライン英会話で、この議論を行った際に使用された英語表現の中から、仕事での英語コミュニケーションで使える表現を選出しました。是非、実際の職場でも使用して、お役立てください。
今回は、経済、職場、権利関連の表現が多く使われています。
1. Gender equality doesn’t exist:男女平等は存在しない。
男女平等は、社会だけでなく、職場、家庭といった単位でも議論され得る重要なキーワードです。
2. He had more opportunities available to him and was making more money than I was.:彼は私より、より多くの機会をもらい、より多く稼ぎました。
3. It will be difficult to make significant changes to~:~を大きく変えるのは難しいでしょう。
ビジネスで「イノベーション」が大きく注目を集める中、社会では、すぐには大きく変えることが難しいことも存在します。
4. both spouses:夫婦両方
たとえば、仕事関連で夫婦共働きなどのトピックが出る際には役立つ表現です。
5. it will help fix labor shortages. :労働力不足を解決する助けとなる。
ビジネスのマネジメントが話題になる際には、労働力は無視できない重要要素です。
6. It usually doesn’t take them very much time to get back up to speed :通常、彼らが調子を取り戻すのには、そんなに時間はかかりません。
7. the government has brought in policies that ~:政府は~という政策を導入しました。
ビジネス英会話であっても、個々のビジネスパーソン、企業、業界に影響する政府の政策は頻出の話題です。それぞれのビジネス判断がそのときの政策に基づくことはよくあることです。
8. We need to make better use of ~. :私たちは~をもっと上手く使うべきです。
もっと上手に使うこと、活用することは、人的資産に限らず、企業にとってはいつでも大きな課題と言えます。
9. to make a good work-life balance:良いワークライフバランスが保てるように。
ワークライフバランスは先進国では重要なトピックです。どういったバランスが最高かではなく、自分自身のバランスを選択し、コントロールできるかどうかが重要となります。
10. ~is a little behind. :~はちょっと遅れています。
ビジネスの環境で競争が行われている限りは、必ず、先を進む者と、遅れをとる者が生じます。頻出表現です。
11. ~is a best practice example. :~は最高の実例です。
良い例、ロールモデルを示すことは、複雑な要素が絡み合うビジネス環境の中で、方向性を明確にする上で大切です。
【ご利用上の注意点】
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2017年 4月2 日編集