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弁護士 英語面接 頻出質問40選|STAR/PREPで差がつく答え方+準備チェックリスト

2025.09.24
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外資・渉外弁護士事務所の英語面接で見られているポイント

国際法律事務所、外資系法律事務所や多国籍企業の法務部、渉外系ブティックの英語面接では、語学力に加えて、論点整理→主張→根拠提示→合意形成を、英語で再現する力が見られています。

加えて、多法域の整合規制・コンプライアンス時差運用ステークホルダー調整まで視野に入れたアピールが有効です。

本記事は、法律事務所や多国籍企業の法務部での英語面接頻出質問を一般/経験/専門領域/倫理・コンプラに分け、STAR/CAR形式での回答の作り方、英文回答例、面接準備チェックリスト等をまとめています。

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1. 面接を攻略する3つの型(STAR/CAR/PREP)

面接官の理解を助ける型に則って発言を作りましょう。

その際おススメなのが、STAR/CAR/PREP 型を組み合わせて話を構成することです。

  • STAR:Situation(状況)→ Task(課題)→ Action(対応)→ Result(結果/指標)
  • CAR:Challenge(課題)→ Action(対応)→ Result(成果)
  • PREP:Point(結論)→ Reason(理由)→ Example(例)→ Point(再主張)

結論先出し(PREP)+根拠の物語化(STAR/CAR)で構成。その際、30–60秒に収め、規制・多法域など外資ならではの制約を一言添えると差が出ます。

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2. よく聞かれる一般質問(10)

  1. Tell me about yourself.(自己紹介)
    自己紹介をしてください。
    ポイント: 国際経験や多文化への対応についても一言入れる。
  2. Why do you want to work at our firm/company?(志望動機)
    どうして、このファームで働きたいのですか?
    ポイント: 志望動機に、そのファームの柱となる分野と、法域・地域の2つのポイントを紐づけて回答をつくる。
  3. What are your core strengths as an attorney?(強み)
    弁護士としての強みはなんですか?
    ポイント: “強み”を外資・渉外の評価軸に合わせて、クロスボーダーへの対応が出来ること、仕組みに則って再現性があることを示す。
  4. What is a development area you’re working on?(弱み)
    現在あなたが克服しようとしている分野はありますか?
    ポイント:応募先での必須スキルではない「弱い点」を選び、具体的な改善策を述べる。
  5. How do you handle pressure?
    プレッシャーにどう対処していますか?
    ポイント:精神論ではなく、初動・チームでのシェア・質の担保・再現できる仕組みづくりが出来ていることを示す。
  6. How do you prioritize your workload?
    仕事の優先順位はどう付けていますか?
    ポイント:面接官が知りたいのは、仕事の優先順位をどう決め、関係者をどう巻き込み、仕事の質を落とさずに締切を守れるかという点であることに留意。
  7. Where do you see yourself in five years?
    5年後、どうなっていたいですか?
    ポイント:キャリア成長に一貫性があること、ファームへの貢献と、その現実性を示す回答を。離脱の可能性を見せないよう、ファームの成長と重なる描き方をする。
  8. What motivates you in legal practice?
    法律の仕事をする上での原動力は何ですか?
    ポイント:価値観がそのファームの仕事と噛み合っていること、それが実際の今までの成果に繋がっていることを示す。
  9. How do you incorporate feedback?
    他者からの意見や指摘を、どのように仕事に反映させていますか?
    ポイント:ポジティブに、事実と感情を切り分けられる冷静さ、それをチームにも反映できる力、素早く修正できる力、再発防止できる仕組み作りをできることを示す。
  10. What differentiates you from other candidates?
    あなたが他の応募者と異なる点は何だと思いますか?
    ポイント:自分の持つユニークな強みと、それがファームに良い影響をもたらせるという貢献を示す。今までの経験の中から事例を出し、数値で証拠づけ出来ればベター。

3. 学歴や経験に関する質問(10)

  1. Which practice area have you focused on and why?
    どの分野に注力してきましたか?なぜその分野なのですか?
  2. Tell us about a complex case you handled.
    今までに担当した難しい案件について教えてください。
  3. Tell us about a case that didn’t go as planned—what did you learn?
    計画どおりに進まなかった案件について、その経験から何を学びましたか?
  4. Do you have any experience in drafting/reviewing English contracts?
    英語の契約書の作成・レビューの経験はありますか?
  5. Can you describe your cross-border experience and how you collaborated with foreign counsel?
    クロスボーダー案件や海外法律事務所との連携経験について聞かせて下さい。
  6. Do you have any client development experience?
    クライアント開拓の経験はありますか?
  7. Can you provide any legal writing samples for our review?
    提示可能なリーガルライティングのサンプルはありますか?
  8. Have you led a team or mentored junior colleagues? 
    リーダーシップやメンターとしての経験はありますか?
  9. Tell me about a law school course or internship that significantly influenced your skills or career direction.
    あなたのスキルやキャリアの方向性に強く影響を与えたロースクールでの科目やインターン経験は?
  10. What KPIs do you track in your legal practice, and why?
    実務でモニタリングしているKPIは何ですか?なぜそれを見ていますか?

4. 専門的な質問:クライアント対応・業務運営(7)

  1. How do you build trust with clients?
    クライアントとどのように信頼関係を築いていますか?
    ポイント:好感度の問題ではなく、信頼関係の具体的な作り方(範囲・期限・体制・想定リスク等を伝える、コミュニケーションの形と頻度、リスクを早く具体策付で出す、記録を残す等)を伝える。
  2. How do you keep clients informed?
    クライアントにはどのように情報共有していますか?
    ポイント:頻度、形式、どの程度の詳細さで、誰と遣り取りをするか、実際の例を交えて。
  3. Tell me about a situation where you had to manage conflicting expectations from stakeholders. What did you do?
    ステークホルダーの期待や要望が食い違ったという状況があれば教えてください。そのとき、どのように対応しましたか?
    ポイント:調整力、解決方法の再現性、コミュニケーション力と判断力、学びの姿勢が見られていることに留意して回答を作成する。
  4. How do you balance legal risk with business goals?
    法的リスクと事業目標のバランスをどのように取っていますか?
    ポイント:リスクの特定 → 影響度・確率を数字化 → 低減策+代替案を見せる。
  5. How do you manage multiple cases or projects at the same time?
    同時進行の案件やプロジェクトをどう管理していますか?
    ポイント:案件を整理→優先順位→チームで可視化→成果 といったように、プロセスを明示し、入所後の貢献を想像しやすく回答する。
  6. How have you partnered with non-legal teams to align legal requirements with business objectives?
    法的要件とビジネス目標を整合させるため、法務以外のチームとの連携は、どのようにしてきましたか?
    ポイント:ビジネスの目的を理解しつつリスクを調整できること、他チームと協調して働けること、どんなチームとも実践できることを経験・事例を交えて述べる。
  7. Do you have awareness or experience in data privacy and compliance?
    データプライバシーやコンプライアンスに関する認識や経験はありますか?
    ポイント:知識と経験をセットで。

5. 専門的な質問:訴訟・交渉・契約レビュー(8)

  1. Can you describe your experience working on cross-border transactions or disputes?
    クロスボーダー取引や国際的な紛争案件に携わった経験について話してください。
  2. How do you balance the need for legal precision with the commercial objectives of international clients?
    海外のクライアントの事業目的と、法の正確性のバランスをどのように取りますか?
  3. Tell me about a time you had to coordinate with foreign counsel across multiple jurisdictions. What challenges did you face?
    複数の法域にまたがる案件で外国弁護士と調整を行った経験を教えてください。その際、どのような課題がありましたか?
  4. When negotiating international contracts, how do you approach cultural and legal differences?
    国際的な契約についての交渉において、文化や法制度の違いにどのように対応しますか?
  5. What red-flag issues do you pay attention to when reviewing cross-border M&A or licensing agreements?
    クロスボーダーM&Aやライセンス契約をレビューする際、特に注意するリスク要因は何ですか?
  6. How have you localized global compliance or contract policies for use in Japan?
    グローバル企業のコンプライアンスや契約方針を日本向けに調整した経験があれば教えて下さい。
  7. Describe a situation where you had to manage an urgent cross-border matter under severe time pressure.
    時間的制約の中で、緊急のクロスボーダー案件に対応した経験があれば教えてください。
  8. How have you handled international arbitration or mediation cases, and what strategies did you find effective?
    国際仲裁や調停案件を扱った経験について教えてください。その際、効果的だった戦略は何ですか?

6. 行動規範・倫理観・多様性(5)

  1. Can you describe a matter that conflicted with your personal values, and how you responded?
    あなたの価値観と相反した案件について、それにどう対応したか説明してください。
  2. How do you ensure confidentiality and maintain attorney–client privilege in your work?
    実務において、秘匿性や弁護士–依頼者間の秘匿特権をどのように確保していますか?
  3. How do you respond when clients pressure you to take overly aggressive or questionable legal positions?
    クライアントから過度に攻撃的、または疑わしい法的立場を取るよう求められた場合、どのように対応しますか?
  4. What is your approach to promoting diversity, equity, and inclusion (DEI) when working in multinational teams?
    多国籍チームで働く際、ダイバーシティ・公平性・インクルージョンを推進するためにどのように取り組みますか?
  5. How do you handle potential conflicts of interest, for example, through disclosure or ethical screens?
    利益相反の可能性がある場合、開示やエシカルスクリーンなどを通じてどのように対応しますか?

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7. 回答テンプレート集

7.1 志望動機(PREPで作成)

PREP = Point/Reason/Example/Point で回答を作る。

I’m applying because your firm sits at the intersection of cross-border M&A and tech. (P)
My strength is structuring complex deals under time pressure. (R)
For example, I led a carve-out within six weeks by aligning five jurisdictions and cutting redlines by 30% through a playbook I built. (E)
I’d like to bring that rigor to your Tokyo practice.
(P)

私は、この事務所がクロスボーダーM&Aとテクノロジーの交点にある点に魅力を感じ、応募しました。(結論)
私の強みは、時間的制約の中でも難しい取引が出来ることです(理由)
例えば、5つの法域にまたがるカーブアウト案件を6週間でまとめ上げ、自作のプレイブックを活用することで修正を30%削減しました。(事例)
この厳密さを、東京オフィスで実現したいと思っています。(結論)

このテンプレートが良いのは、結論から端的に述べ、実績を数字で分かり易く示し、再現性を強調して入所以後の貢献が想像しやすい点などです。

7.2 強み(CARで作成)

CAR = Challenge/Action/Result で回答を作る。

One of my strengths is streamlining legal processes. In my previous role, the challenge was that scattered contract processes delayed revenue recognition. (C)
To address this, I mapped the workflows, introduced a standardized clause library, and trained the sales team on how to use it. (A)
As a result, we cut the contract cycle time by about 25% and reduced disputes to almost zero. (R)
This experience showed me that I can combine legal precision with operational efficiency, which I believe will add value here as well.

私の強みの一つは、法務プロセスの効率化です。前職では、契約プロセスがバラバラで、売上計上が遅れるという課題がありました。(課題)
そこで、ワークフローを可視化し、標準化した条項ライブラリを導入し、営業チームに研修を行いました。(行動)
その結果、契約サイクルを約25%短縮し、紛争もほぼゼロにできました。(結果)法的な正確さと業務効率を両立できる点が、私の強みだと考えています。

7.3 失敗からの学び(STAR)

STAR = Situation/Task/Act/Result で回答を作る。

In one cross-border arbitration case, our team faced a setback because the supporting affidavits from multiple jurisdictions were inconsistent and insufficient. (S)
I was tasked with redesigning the evidentiary strategy to prevent similar failures in future international proceedings. (T)
I developed a harmonized checklist tailored for multi-jurisdiction submissions, introduced a dual-counsel review process across offices, and created standardized witness preparation protocols that accommodated cultural and procedural differences. (A)
As a result, subsequent filings were accepted without issue in all jurisdictions, and the framework I built was adopted firm-wide as the standard for cross-border matters. (R)

ある国際仲裁案件で、複数の法域から提出された宣誓供述書に不整合や不備があったため、私たちのチームは不利な結果となりました。(状況)
そこで私は、将来の国際案件で同じ失敗を繰り返さないよう、証拠戦略を再設計する役割を担いました。(課題)
具体的には、複数法域向けに対応できる統一チェックリストを作成し、オフィス間での二重レビュー体制を導入し、文化的・手続的な違いに配慮した標準的な証人準備プロトコルを整備しました。(行動)
その結果、以降の提出書類は全法域で問題なく受理され、私が構築した枠組みは事務所全体でクロスボーダー案件の標準として採用されました。(結果)

弁護士 英語面接 準備チェックリスト

1. 書類準備

  • 英文CV:要点を絞り、国際案件の経験を強調

  • 案件サマリ(3件程度):クロスボーダー・訴訟・契約レビューの事例を簡潔に


2. 想定質問と回答

  • 頻出質問:志望動機/強み/失敗からの学び/クライアント対応 etc.

  • 回答スクリプト作成:STAR・CAR・PREPの型に当てはめ、60秒程度で答えられるように準備

  • 数字と成果を添える練習:抽象論で終わらないよう「契約30件」「レビュー25%短縮」などを入れる

3. 実践練習

  • 録音・録画でセルフチェック:冗長さ・論点ズレ・スピードを確認

  • 模擬面接の実施:第三者からのフィードバックで弱点を可視化し、改善サイクルを回す


4. トピック整理

  • 経験:国際取引・データ保護・仲裁など

  • 志望ファームの特色をリサーチ:プラクティス分野、主要クライアント、地域展開

  • 自己の価値観・キャリア軸の整理:5年後のビジョンを一貫性ある形で用意


5. 当日の準備

  • 服装・身だしなみ:外資基準でフォーマルに(ネイビースーツが無難)

  • オンラインの場合は、環境の確認:カメラ・照明・音声・背景など

  • 持ち物:メモ用紙/ペン/身分証/予備のCV

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8. よくある失敗とそれを回避するのに役立つフレーズ

弁護士の英語面接では、論点整理や説得力が評価される一方で、伝え方を誤ると印象を悪くしてしまうこともあります。失敗例と、それを回避するための英語フレーズを紹介します。

1. 冗長

失敗例:本題を話し始める前の背景説明が長くなり、結論に至るまでが長い。あるいは結論がぼやけて分からない。

回避フレーズLet me give you a concise example.(簡単な例を挙げますと。)
👉 シンプルに切り出し、結論から入るようにします。

2. 主語が曖昧

失敗例:「We」「Our team」ばかり使い、自分の役割が伝わらない。

回避フレーズMy role was… I led/drafted/negotiated…(私の役割は…。)
👉 主語に気を付け、「自分が何をしたか」を明確に示すことで、役割と成果が強調できます。

3. 抽象論に終始

失敗例:「I’m a hard worker」「I value teamwork」など曖昧な表現だけで終わる。

回避フレーズHere’s a concrete metric: …(具体的に数字を申し上げますと…。)
👉 数値や成果指標、事例を入れることで、説得力が一気に高まります。

4. 面接官の発言を否定

失敗例:面接官や相手の意見を否定する。

回避フレーズI see that perspective. In addition, …(ご意見、よく分かります。更に…。)
👉 相手の見解を尊重しつつ、自分の意見を建設的に追加する形が望ましいです。

9. 模擬面接の活用(@English)

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英語面接は、単なる英語力ではなく、論理構成・即答力・コミュニケーション力・人間性まで総合的に評価されます。

その対策として効果的なのが、本番を想定した模擬面接です。

  • 思考の棚卸:第三者との対話を通じて、自分の考えを整理・言語化

  • 弱点の可視化:独学では気づけない「冗長さ・論点のズレ・不自然な表現」を改善

  • 即答力アップ:本番同様の時間制約下で訓練し、反応速度と自信を強化

  • 再現性の確立:STARやPREPの型を繰り返し練習し、あらゆる質問に対応可能に

  • 心理的耐性:事前に経験することで、本番での緊張を大幅に軽減

アットイングリッシュでは、北米・豪のネイティブ講師が、各自のご経験・経歴、現職と応募先に合わせて、模擬面接練習を行います。

各セッション後にはフィードバックをお渡しし、改善を繰り返すことで、より良い回答作りと自信を高めます。

今すぐ無料トライアルで、本番前に実力を可視化しましょう。

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→ 英語力の必要性・レベル感の解説(既存記事)はこちら

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