
毎日のお仕事の中で、何本くらいEメールを送受信していますか?
日本ビジネスメール協会が2016年に発表した調査によると、日本のビジネスパーソンは、1日平均12通のメールを送信し、55通受信しているそうです。そして、ビジネスメールを書く際に、一番不安を感じることは、「正しく伝わるか」という点と報告されています。
「正しく伝わるか」という不安材料の解消法としては、メールの本文の書き方もさることながら、メールの件名が大変大きな役割を果たします。
なにしろ、メールの件名は、そのメールのまさに要点。新聞でいえばヘッドラインにあたる部分ですから。
ですが、日本語でのビジネスメールであれば、そう迷う事なく件名を入れられても、さて、英語メールとなると、ちょっと考えてしまうという方も多いかもしれません。
今回は、英語メールでよく使われる件名の書き方と、メール件名欄で避けるべき3つの注意点を、例文を交えてご紹介します。
ビジネスの英語メールの件名は簡潔で具体的に!
多くのメーラーでは、最初の画面で、件名と差出人の名前(またはメールアドレス)が、リストとして並びます。調査のように、一日平均55通のメールが来るとすれば、一日で、50以上の件名が並ぶことになります。
仕事であなたのメールを受信した相手は、忙しい中、ズラリと並んだリストから、まずは「件名」、そして「差出人」を見て、どれが重要で優先度が高いかを、順位付けして中身を確認していく事になります。
この点から、件名は、メールの目的や内容が、ある程度推察できるよう、簡潔かつ具体的に書くべきと言えます。
以下に、いくつか例をあげましょう。
<会議日程>
Meeting – 10 a.m. May 10, 2016
2016年5月10日の会議について
Urgent meeting May 10 at 2 PM in Room ABC
5月10日にABC室での緊急会議
※会議の日時などを知らせるメールであれば、上記のように、日時を件名に入れると、相手の頭にも残り易いでしょう。
<問い合わせ>
Inquiry about the Invoice #5029749
請求書番号5029749についての問い合わせ
<報告>
20% profit expected for Q4
第四半期の利益20%増の見込み
※単に、Profit Report と書かれるより、だいたいの内容が推測しやすい
Follow-up to Our Meeting of March 15 at XXX job fair
3月15日開催のXXXジョブフェア会議の経過報告
<お知らせ>
Notification regarding the change of our office
事務所移転のお知らせ
<緊急>
URGENT: Cancellation of Order
急ぎ:注文取消しについて
<感謝>
Thank you for your participation to the XXX Summit
XXX サミットへのご参加ありがとうございます
<お詫び>
My apologies for the delay
遅くなってごめんなさい
<お祝い>
Congratulations on your promotion
昇進おめでとうございます
<お悔み>
Condolence
お悔み
My deepest condolences
心よりのお悔み
注意喚起 とプレフィックスの活用
件名欄で注意喚起し、期限を明記
もしあなたが、相手からの返信がすぐに欲しいと思っている場合、あるいはやって欲しいアクションに期限がある場合には、下記のように、それを件名に明記しておくと良いです。日時は目に留まりやすく、相手は返信や何等かのアクションを起こすよう、早めに動いてくれるでしょう。
例:Proposed Changes to XX Document – Please respond by Tuesday
XXドキュメントの変更についての提案 – 火曜日までに返事を下さい
この例のように書いてあると、やらなくてはいけない事と、その期限が、件名だけで分かって助かります。
プレフィックスの活用
また、そのメールの重要度や、相手にしてもらいたいアクションを知らせるには、プレフィックスを上手く活用するのも良いでしょう。
以下に、プレフィックスの例をご紹介します。
URGENT
緊急の用件の時に使いますが、本当に緊急な時だけ使用しましょう。
例:“URGENT: Final reminder to file quarterly team reports”
至急:四半期のチームの報告書提出について
EOM
End of Message の略。
連絡内容がとても短く、件名内で伝えたい事を言いきれる場合には、最後に EOM (End of Message)と書いておけば、相手は、そのメールを開かなくても内容が完結していることが分かります。
例:Subject: Could you please send the May sales report? Thanks! EOM
5月の売上報告書を送って頂けますか?
NRN
No Reply Needed の略。
伝達事項があるだけで、特に返信の必要がない場合に使えます。
例: Ms. Ogawa would like you to call her back NRN
オガワさんが電話して欲しいそうです
NFA
No Further Action の略。
伝達したいだけで、この内容について、返信したり、何かしら対応を取る必要が無い場合に使います。
例:Mr. Smith will be there at 10 am NFA
オガワさんが10時に到着します
FYI
For Your Informationの略で、ご参考までに という意味です。
メール件名の注意事項 – やってはいけない事
最後に、件名欄でやってはいけない事、避けるべき注意点をご紹介します。
全て大文字で書かない!
CALL ME NOW
のように、全てを大文字にするのは、威圧的で、失礼にあたります。
ビジネス英会話のネイティブ講師とメールで遣り取りしていた時、一度、すべて大文字のメールを受信した事があります。驚いて開いてみると、「PCのキーボードの設定が変わってしまって、大文字しか打てなくなってしまっている。悪意はないので、本当にごめんなさい。」と書いてあった事があります。そのくらい、全て大文字で書くというのは、感じが悪い行為です。
たとえ緊急で、すぐに相手の注意をすぐにひきたい場合であっても、”URGENT” を使い、大文字で書くことは避けましょう。
空欄で出さない!
件名は、必ず付けましょう。
空欄で出すと、ジャンクメールや迷惑メールと判断されてしまうかもしれません。または重要なメールとみなされず、読まずに削除(delete)してくれと言っているようなものです。
意味が広すぎる件名は避けましょう!
「お知らせ」「ご参考」など、あまりに広義な件名を付けると、これもまた、空欄の時と同様、重要な内容を含んでないと思われる事が多く、削除されるか、後回しにされてしまいます。
Read this
Information
For your consideration
Notification
などは避け、「~についての情報」「~に関するお知らせ」というように、具体性をつけましょう。
まとめ
仕事でのメールは、丁寧さや礼儀ももちろん大切ですが、効率性が重要です。
特に件名については、目的や相手にとって欲しいアクションを考え、具体的かつ簡潔を心がけ、相手に時間的、精神的な負担をかけないように心がけましょう。
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お読み頂きまして、ありがとうございました。