医療業界の外資企業やグローバル案件に挑むなら、英語面接は避けて通れません。「どんな質問が出る?」「どう答える?」「どこを準備すればいい?」
この記事では、製薬・医療業界の英語面接対策の頻出質問と効果的な回答法をわかりやすく解説します。
目次
なぜ製薬・医療業界で英語面接対策が必須?
グローバルな治験、国際学会、外資系メーカーとの連携など、製薬・医療業界では英語によるやり取りが日常的です。医薬・医療機器は人の命に直結する製品・サービスであるため、専門知識に加え、特に正確な英語コミュニケーションスキルが、採用やプロモーションを大きく左右します。
– 業界特有の専門英語への対応力が求められる
‑ 多国籍チームや本社との英語によるコミュニケーションが日常的に発生
‑ 論文、ガイドライン、研究成果が英語で発信されているケースが多数
製薬・医療業界 英語面接の流れと頻出質問
アイスブレイク:挨拶から始まり、自然なコミュニケーションでスタートすることが多い
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自己紹介・職務概要:Summary+実績を1分程度で組み立てる
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技術・業務関連質問
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ビヘイビア・状況対応質問
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志望動機・キャリア観など志向性を問う質問
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逆質問:企業に興味ある姿勢を見せる機会として重要
アットイングリッシュ英語面接対策コースを無料体験レッスンで試す技術・業務系:業界特有の質問例と回答の作り方
Can you walk me through your experience with PMDA or MHLW submissions?
PMDAや厚労省への申請経験について具体的に教えてください。
1. 質問の意図を理解する
- 実際にどのプロセスに、どんなロールで、どう貢献したのか、実務経験の豊富さ
- PMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)、MHLW(厚生労働省)の役割と、それらが他国とどう違うのか、日本独特の規制についての理解
- 海外本社や他リージョンに対して日本の規制プロセスを説明できる英語力
2. 守秘義務に注意
- 製品名や未公開情報を避ける
- “oncology product” “rare disease area” “post-marketing re-examination”など、特定できないよう一般化して答える
Have you worked with global teams to ensure compliance with FDA or EMA regulations?
FDAやEMA対応において、海外チームと連携した経験はありますか?
1. 質問の意図を理解する
- 文化の違いを超えて、どうやってコミュニケーションを取ったかグローバルに協働できる力
- FDA(米国食品医薬品局)、EMA(欧州医薬品庁)の規制要件をどの程度理解しているか。
- 成果を上げるため、どのように貢献したか
2. 自分の知識と経験の整理
- 面接前に今までの経験を整理して、具体例をすぐに出せるよう用意しておく
- 成果を数字や結果で示す
How do you handle compliance and documentation in a cross-border project?
コンプライアンスや、クロスボーダープロジェクトの書類作成をどう行っていますか?
1. 質問の意図を理解する
- 国や地域ごとの異なる規制をどう理解し、遵守しているか
- ドキュメンテーションの管理意識
- クロスボーダー調整力
2. 仕組みづくり × ドキュメント管理 × 国際調整を示す
- 具体的なプロジェクトを例示
- プロセス整備、チェック体制、システム活用など、仕組みを作る力
- 書類の適切な管理のため、どんなシステムやツールの活用しているか
- 規制の違いを整理してグローバルチームで共有できる力
- 各地域の規制に即した書類作成の例とその成果
Tell me about a time you managed conflicting priorities in a medical project.
メディカルプロジェクトで優先順位に迷った際、どう対応していますか?
1. 質問の意図を理解する
- 複数のタスクをどう整理するか優先順位付けのスキル
- 関係部署や海外チームとどうコミュニケーションをとったか
- 最終的にどのようにプロジェクトを前進させ、どう成果を得たか
2. 判断基準と調整力
- プレッシャー下での判断基準を示す
- グローバル/ローカル間の交渉や説明などコミュニケーション能力を示す
- 期限遵守・信頼確保・プロジェクト推進など、成果をしっかり示す
志望動機・キャリア展望
Why do you want to work in global pharmaceutical regulation?
なぜグローバルな医薬品規制の分野で働きたいのですか?
質問の意図を理解する
- なぜ規制(regulatory affairs)なのか、なぜグローバル領域なのか
- モチベーションはなにか
- 将来、どう成長していきたいのか
納得感のあるモチベーションとキャリアの一貫性
- 経験や得意分野に根差した、納得感のあるモチベーション
- キャリアの一貫性:過去の経験 → 現在のスキル → 未来の目標をストーリーでつなぐ
- 応募企業やポジションの特徴に合った内容になるよう留意
逆質問の例
働くにあたって気になる質問は積極的にすべきです。
加えて、希望の強さや成長意欲を感じさせる、印象に残るような、意図のある質問をするように心がけましょう。
How does this role contribute to global regulatory strategy?
→ 単なるオペレーション担当ではなく、戦略に関心がある人材だと印象づける
Could you describe how cross-border communication is handled daily?
→ 関心と業界理解を示せる巧みな逆質問
How is success measured in this role within the regulatory team?
→ 「価値貢献」に目を向けている姿勢を強調
What opportunities are available for cross-functional or cross-regional projects in this role?
→ 長期的視点と成長意欲を示す
英語面接に必要な英語力の目安
外資系製薬・医療機器業界の面接では、英語力そのものが評価対象になる一方で、必ずしも「完璧な英語」を求められるわけではありません。企業側が重視するのは、限られた時間で自分の強みや経験を論理的に伝えられるか、そして異文化環境で前向きにコミュニケーションできるか です。
1. 参考となるスコア目安
TOEIC 800点以上:基本的なビジネス英会話や面接での受け答えが可能な水準。
TOEFL iBT 90点以上:アカデミックな場面も含め、議論を理解し発言できる力を示す。
IELTS 6.5~7.0:グローバルで通用する英語運用力の証明。
※スコアはあくまで「目安」です。企業によっては目安すら設けず、面接そのものを通じて英語コミュニケーション力を直接評価する場合も多い。
2. スコア以上に重視される力
伝える構成力:STAR法やCAR法で、論理的にエピソードを整理できるか。
意欲・積極性:多少の言い間違いがあっても、自信を持って話し続けられる姿勢。
相互理解力:聞かれた質問に的確に答え、必要に応じて確認や補足を行えるか。
3. 実務的な観点
明快さ:面接官は「流暢さ」「完璧な文法」より「明瞭さ」を評価。
異文化対応:沈黙を恐れず積極的に答える、意見を述べる姿勢が重要。
即戦力:面接だけでなく、入社後に必要となる「上司への報告」「会議での発言」「グローバルチームへの説明」といった場面での即戦力性が評価対象。
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専門用語・略語を英語で整理する
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業界特有のフレーズを英語でまとめておく。
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略語の正しい発音(IND, NDA, BLA, CTD, ICH など)を声に出して確認。
※面接中にスムーズに専門用語が出てくることで、専門家としての信頼感が増します
最新論文や規制動向を英語で読む習慣をつける
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業界誌・論文を定期的にチェック。
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読んだ内容を要約して英語で話す練習をすると、面接の「意見を聞かれる場面」に強くなる。
※例えば、“I recently read about FDA’s latest guidance on…” といったように切り出せると、知識と英語力を同時にアピールできる。
STAR形式でエピソードを整理し、英語で練習する
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Situation(状況)→ Task(課題)→ Action(行動)→ Result(成果)の順に整理。
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日本語で一度書き出した後、英語に置き換えて話す練習をする。
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キーワードで答える練習(メモを見て思い出せる程度)をすると、丸暗記ではなく自然に話せる。
模擬面接でフィードバックを活用する
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英語の内容だけでなく、話すスピードや抑揚、表情なども確認。
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自分の癖(“um…”, “you know”などの口癖)や、声の大きさを客観的に把握できる。
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ネイティブや第三者からのフィードバックを得ると、英語だけでなく「自信ある話し方」の改善につながる。
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