「批判にはどう対応しますか?」― 面接でこう問われたとき、あなたはどう答えますか?
この質問の裏にある、面接官の本当の関心は単純ではありません。
マネージャー職では、“unpopular but necessary(不人気だけど必要)な決断” を下す場面が避けられません。そこで求められるのが、「反発の中でも信頼を損なわず、チームを導く胆力と統率力です。
目次
まずは避けたい、NGな回答3選
以下のような返答は、一見無難に見えても、かえってネガティブな印象を与えかねません。
「批判されたことはありません」
→ 自己認識が甘い、もしくは正直さに欠ける印象。
「気にしないようにしています」
→ 対人関係や共感力を軽視しているように映る恐れ。
「自分のやり方が正しいと信じています」
→ 柔軟性に欠け、独善的に見えるリスク。
効果的な回答に必要な4つの視点
では、どのように答えれば、マネージャーとしての資質を的確にアピールできるのでしょうか?
以下の4つの視点を押さえることが鍵となります。
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1.「批判=成長の機会」と捉える姿勢をまず示す
2.「批判を受けつつも、必要な業務を推進する」姿勢を示す(リーダーとしての軸)
3.誠実でオープンな対話を重視する姿勢を示す
4.独善的でなく、チームを尊重しながら導く姿勢も示す
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それぞれのポイントについて、その目的と英語例文をご紹介します。
1.「批判=成長の機会」と捉える姿勢を示す
目的: 柔軟性・学習意欲のある人物として評価されるため。
I see constructive criticism as an opportunity to improve and grow. I try to listen with an open mind and reflect on how I can do better.
(建設的な批判は成長の機会だと捉え、常にオープンな姿勢で受け止めるようにしています。)
2.「批判を受けつつも、必要な業務を推進する」姿勢を示す
目的: リーダーとしての覚悟と判断軸を持つ人材であることを伝える。
As a manager, I understand that not all decisions will be popular. I listen carefully to feedback, but I remain focused on what’s best for the team and the organization in the long term.
(全ての判断が支持されるとは限りませんが、長期的に見て組織にとって最善かどうかを軸に行動しています。)
3.誠実でオープンな対話を重視する姿勢を示す
目的: 困難な場面でも信頼を築く力を示す。
When I make a difficult decision that may not be well received, I make sure to clearly explain the reasoning behind it. I believe transparency helps build trust, even in tough situations.
(難しい判断の背景や意図を丁寧に伝えることで、透明性が信頼を築く鍵になると考えています。)
4.独善的でなく、チームを尊重しながら導く姿勢を示す
目的: 共創型のリーダーであることを印象づける。
Even if I have to make a final call, I make sure the team knows their input mattered. I believe leadership is not just about direction, but also about mutual respect.
(最終的に決断を下す立場でも、チームの意見が反映されていると感じてもらうことを大切にしています。)
なぜ「S.T.A.R」で答えるべきか?
このような質問に対しては、S.T.A.R(Situation, Task, Action, Result)フレームワークで実際のエピソードを交えて答えると、説得力が大きく増します。
Situation(状況):どんな場面で批判が起きたのか
Task(課題):あなたに求められていた役割・責任は何だったのか
Action(行動):批判をどう受け止め、どう対処したのか
Result(結果):最終的にどんな成果・学びがあったのか
この構造を使うことで、「あなたらしさ」と「リーダーシップの実践」が明確に伝わります。
「批判への対応力」は、マネージャーにとって避けられないテーマです。面接でこの質問を受けたときは、自己防衛的にならず、「批判を受け入れながらも信頼を築き、前に進める力がある」ことを、自信を持って伝えてください。
よろしければ、ご参考にされてください。