英語研修プログラムは、社員のスキル向上と企業の成功を支える大切なプロジェクトです。研修担当者は、研修プログラムの選定や進捗管理、フィードバックと改善などで、それをサポートします。しかし、その研修担当者の努力が、時に逆効果を招き、メンバーのモチベーションを低下させてしまうこともあります。
この記事では、研修プログラムの選定や実施において避けるべき4つの行動について解説します。
1. 全員に同じ研修を提供する
全員に同じ内容の研修や、同じプロバイダーの研修を提供することは、「平等に」接しているようで、一見親切そうに見えますが、研修に関しては、それは最善策とは言えません。
レベルやニーズが合わない
全てのメンバーに同じ研修を提供すると、メンバー間のスキルやレベル、知識の差を埋めることができず、一部の人は難しさに圧倒されたり、英語上級者のメンバーは物足りなさを感じ、研修へのモチベーションが下がります。
実際、Udemy Academyによると、回答者の46%が「目標に合わせたパーソナライズされた学習ができれば」モチベーションが高まるとの調査があります
同じサービスプロバイダーに固執せず、ビギナーレベルの研修と、上級者の研修はプロバイダーを分けることをお勧めします。コースを分けることでも可能ですが、雇用している講師や教材の方向性など、それぞれプロバイダーによって傾向と強みが違います。プロバイダーの特性を見て、参加者に合ったプロバイダーのプログラムを提供すると良いでしょう。
キャリア開発のチャンスを感じられない
自分の将来的なキャリア開発のチャンスを見つけられないと、会社に価値を感じなくなり、離職を選択する場合があります。それを防ぐためにも、それぞれの弱点を補強し、キャリア目標に合った研修を提供することで、定着率を向上させ、全体的な仕事満足度を高めることができます。
コスト効率が悪い
全てのメンバーに同じ研修を提供すれば、コスト効率が良いように感じるかもしれません。しかし、研修内容にニーズを感じていないメンバーは、学んだことを業務に適用しない可能性が高く、リソースの無駄になります。各自に合った、カスタマイズされた研修に投資することは、最終的に会社と従業員の双方にとってより有益です。
失敗のリスクが高い英語研修に共通する4要因 – 研修担当者はどう事前対策をすべき?【TOEIC800点以上からの上級英会話・英語研修 アットイングリッシュ】
2. 頻繁な研修の実施
研修は、適切な頻度で実施することが必要です。
次々に研修を紹介、導入すると、今やっている研修に集中できず、効果が鈍る可能性があります。
また、メンバーは業務業務もあるので、あまりに頻繁に研修を行うと、フラストレーションや不満、疲労が蓄積されてしまいます。
3. 人気の研修を優先する
メンバーのために「楽しく続けられる研修を提供したい」と、楽しさやその時の人気、流行を追って研修を選定すると、メンバーの実際のニーズに合わない場合があります。その時に注目されて面白そうに見える研修も多々ありますが、業務と研修の関連性、欲しい人材の将来像と研修の必要性や効果を考慮し、研修を選ぶことが重要です。
英語研修のアート、クラフト、サイエンスとは?【 TOEIC800点以上からの上級英会話・英語研修 アットイングリッシュ】
4. 過度な柔軟性
研修の要項やルール作成において、メンバーの都合やリクエストをヒアリングして対応するのは大切ですが、柔軟に対応しすぎると、かえって参加率を下げてしまうことになりかねません。
研修は研鑽であることが大前提で、利便性ばかりを追いかけるより、決まった時間に参加する「習慣性」や、ある程度の頻度を自分の中で確保する「自律性」が大切です。
メンバーの要望や都合に過度に応じると、研修の効果が減少し、必要な内容が十分にカバーされないことがあります。一定の枠組みを保つようにしましょう。