外資系企業や国際機関で、勤務評価や採用面接においてお馴染みのコンピテンシー、「Leadership」と「Teamwork」。グループや組織の力を最大限に活かすには、どちらも大切です。
では、そういったコンピテンシーを仕事のコミュニケーションの中でどう発揮していくのか。
チーム内でチカラを合せる環境を整えたり、お互いに協力し、手伝い、依頼したり、協力を自発的に申し出たり。今回は、ビジネスにおける、こういった状況で役に立つ英語表現をご紹介させていただきます。
英語表現の選び方一つで、相手の受け止め方や仕事への取組みの姿勢にも影響し、チームのまとまり方や、マネージャーとメンバーたちとの関係、メンバー同士のコミュニケーションの風通しの良さも変わってくるでしょう。
仕事の依頼をする場合にはWould you __? や Can you __?が、申し出る時は、May I __?などがよく使われます。更に他にも表現を増やして、相手の気持ちに響くコミュニケーションを作り、チームの仕事力を高めていってください。
ビジネス英会話のセンスを磨く!案件を「検討する」英語表現8選
ビジネス英会話のセンスを磨く!今後を予測する、成果に期待する、英語表現8選
目次
- 1 ビジネス英語表現1「協力する」:. create (a) harmony
- 2 ビジネス英語表現2「手を貸す」:give (someone) a hand
- 3 ビジネス英語表現3「手伝いを依頼する」:Do you think you could help me with this?
- 4 ビジネス英語表現4「仕事を指示する」:I need you to work on __
- 5 ビジネス英語表現5「仕事を要請する」:I want you to get involved with __
- 6 ビジネス英語表現6「~までに終えます」:I’ll get it done today.
- 7 ビジネス英語表現7「行動、手伝いを申し出る」:I will take care of it.
- 8 ビジネス英語表現8「チームの一員としての認識を作る」:You are a part of __
- 9 まとめ
ビジネス英語表現1「協力する」:. create (a) harmony
Create (a) harmony
協力する / 力を合せる / 調和を生み出す
基本的な意味は、「調和を生み出す」、「調子を合わせた状況を作る」というものです。日本の文化の中では、すなわち、それが大きな効果、結果を生み出すというところまでニュアンスに含まれるかもしれませんが、西洋的には必ずしもそうとは限らないと考えておきましょう。
ネイティブの英語例文
From my perspective, creating harmony is deeper than cooperation. When you get others to cooperate, they are really just doing what is asked of them regardless of what they actually think or feel. Creating harmony entails getting people to think positively about what they are doing even if they don’t necessarily agree. When harmony is created, they see the value in team work.
私の考えでは、ハーモニーを作るというのは、協力よりも深いものがあります。他の人に協力してもらう場合、彼らは、自分の考えや感じ方とは関係なく、頼まれた事をただやっているだけかもしれません。ハーモニーを作るという場合、必ずしも賛同していないとしても、彼らは自分達がやっている事について積極的に考えることになります。ハーモニーが作られていれば、皆がチームワークの中に価値を見出せます。
しかし、「協力しよう!協力しよう!」と言っていると、上司からはこう言われるかもいれません。
You are the team leader in this project. Your first task is to complete the assignment while you create harmony among the members.
君は、このプロジェクトのチームリーダーです。メンバーの中でハーモニーを作りながらも、一番のタスクはアサインメントを達成することですよ。
その他、”harmony”を使ったビジネスで使えるネイティブの英語例文をいくつかご紹介します。
As a leader, I believe in creating a feeling of harmony within my team.
リーダーとして、チーム内でハーモニーを作れていると思います。
One of the reasons in part, is because of the Japanese values and the need to be in harmony with one another. Cooperation and harmonious interaction is an important skill that is valued above all others.
理由の一つは、日本人の価値観と、互いの調和を必要としているという事です。協力すること、そして、互いに調和を持って話し合うことは、他の何より大切にされるスキルです。
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ビジネス英語表現2「手を貸す」:give (someone) a hand
give (someone) a hand
手伝う
仕事でも日常でも、よく使われる表現です。
文字通り「手を貸す」というニュアンスで頭に入れると良いかもしれません。
helpと言うほどではないけれど、ちょっと手を貸してあげるとスムーズに事が進む類いのことは、職場には結構ありますよね。
ネイティブの英語例文
We have a few new interns starting on Monday. If possible, could you give them a hand when they arrive? They’ll need to go to the Human Resources Department when they get here.
この月曜から数人、新しいインターンが入ります。可能であれば、彼らがきたら手をかしてあげて貰えますか?彼らが着いたら、人事部に行かなくてはいけません。
ビジネス英語表現3「手伝いを依頼する」:Do you think you could help me with this?
Do you think you could help me with this?
これ、手伝ってもらえますか?
職場でもプライベートでも使える、丁寧なお願いの表現です。
実際、「これ、手伝ってくれる?」という機会はとても多いと思います。注意点としては、with を忘れずに入れましょう。
ネイティブの英語例文
I haven’t used the latest version of the software yet. I know that you’ve had a lot of experience with it. Do you think you could help me with this?
このソフトの最新版は使った事がありません。あなたはよく使っているのですよね。手伝ってもらえませんか?
この他、help __ with __ という表現を使ったネイティブの英語例文をいくつかご紹介します。
The topics of his lectures will help me with my aspirations.
彼の講義のトピックは、私の将来に役に立ちます。
※こんな風に言い換えることもできます。
His lectures will help me to further my career goal.
Thirty years from now it will be too expensive to hire someone to help me with my disabilities but the price of robots will have decreased significantly.
これから30年もすれば、出来ない事を手助けして貰うために誰かを雇うとなればすごくお金がかかるでしょうが、ロボットの値段は凄く安くなっているでしょう。
My relationship with my student is mutually beneficial because he gets to learn from me and have me as a coach and I am able to have him help me with my research.
私と生徒との関係は互いにとって有益です。彼は私から学び、私をコーチとして使えますし、私にとっては彼にリサーチを助けてもらえます。
ビジネス英語表現4「仕事を指示する」:I need you to work on __
I need you to work on __.
~をやってもらいたい
お願い口調を使わずに、リーダーシップを発揮しているような雰囲気で、とても、便利な使える表現です。
ネイティブの英語例文
While I’m out of town next week, I need you to work on upgrading the training manual. It needs to be ready for the training session at the end of the month.
来週、私が居ない間に、トレーニングマニュアルをアップグレードしておいて貰いたい。月末のトレーニングに使えるよう間に合わせたいんだ。
ここでは、I need you to work on __ と、丁寧に指示するような形でご紹介していますが、work on __ というのは、ビジネスシーンで大活躍する表現です。下のような使い方も含めて、是非活用してみてください。
I like working on one thing at a time. I find it difficult to work on multiple things at once.
一つの事に集中して取り組むのが好きです。一度にたくさんの事をやるのは苦手です。
For big companies, it is quite reasonable to work on many different angles, attempting inroads into different industries.
大企業が多角的に展開し、違う産業に入り込もうとするのは、実に合理的な事です。
You must be super pleased to have finished your project finally, and to have it celebrated by your colleague. I guess it must have been a bit lonely after you ended up having to work on it alone for some time, toward the end.
やっとプロジェクトが終わって、仲間からも労ってもらって、本当に嬉しいでしょう。終わりに向けて、一人で作業しなくてはならなくなったのは、ちょっと寂しかっただろうと思います。
ビジネス英語表現5「仕事を要請する」:I want you to get involved with __
I want you to get involved with __.
キミに関わって欲しいんだ
上司や、リーダーのポジションに立つと、
「キミにもプロジェクトに関わっておいて欲しいんだ」というような要請を出すことがあると思います。
この表現は、そんなときに重宝します。
関わり方は、チームに入ったりして深く加わるのか、会議に顔を出しておくだけなのか、状況は様々かと思いますが、この表現を使うときには、例文のように後ろに so that を加えて、どうなって欲しいのかを伝えておくと、説得力が増しますね。
ネイティブの英語例文
I want you to get involved with the project so that we have experience in this area.
この分野での経験を得られるように、君にもプロジェクトに関わって欲しいんだ。
get involved with __ を使った、その他の英語例文もご紹介します。例文を読むと、その表現の持つ雰囲気と使い勝手が感じられます。
His decision to get involved with the Islamic State wasn’t well thought out.
彼は、深く考えずにISに関わったのです。
If I had any spare time on my hands, I would get involved with their business operations, but that isn’t how it is.
もし時間があったら、彼らの営業活動にも関わりたいのですが、ちょっとそうはいきません。
The government should provide opportunities for people to get involved with each other.
政府は、みんなが互いに関わり合いを持てるよう、機会を作るべきです。
ビジネス英語表現6「~までに終えます」:I’ll get it done today.
I’ll get it done today.
今日中に終わらせます。
自信を持って言えると、とてもカッコいい表現ですし、どのくらいの時間で、どの程度の仕事が出来るという感覚が分かるようになれば、使える場面もたくさんあると思います。
こういう発言をしてくれる部下や同僚がいると、心強いですね。
ネイティブの英語例文
Thanks for returning those files to me. I understand there will be a number of amendments that I have to make. I’ll get it done today.
ファイルを戻してくれて、ありがとうございます。修正を加えなければいけない箇所がたくさんあるのは分かっていますが、今日中に終えますよ。
ご紹介した表現では、today となっていますが、もちろん、時間の長さを変えて様々に使えます。
I understand that you are hoping to get it done within a couple of days.
二日以内に終わらせたいと考えていらっしゃるのは承知しています。
Your new project sounds exciting, and I guess you will be under pressure for some time now until you get it done.
新しいプロジェクトは面白そうですね。今から、プロジェクト終了までは、プレッシャーがあるでしょうが。
If I don’t get it done on time it would probably affect my evaluation negatively.
もし時間どおり終えられなかったら、恐らく私の評価にネガティブに影響するでしょう。
get it done は、get it finished と言い換えることもできます。
Can you get it done before the end of the weekend / Can you get it finished this weekend?
週末までにやってもらえますか?
ビジネス英語表現7「行動、手伝いを申し出る」:I will take care of it.
I will take care of it.
私がやりますよ
私に任せてください、というニュアンンスで使われます。この表現も仕事でもプライベートでも使える丁寧な表現です。
ネイティブの英語例文
Your computer does not seem to be turning on. I have a call into the IT department. Don’t worry. I’ll take care of it.
コンピューターが立ち上がらないみたいですね。IT部門に問い合わせます。心配しないで。私がやりますよ。
ビジネス英語表現8「チームの一員としての認識を作る」:You are a part of __
You are a part of ~
あなたは~の一員です
「これであなたも私たちの会社の一員です!」みたいなときに使えます。
連帯感が醸し出されて、言われる方も少し嬉しいですね。
また逆に、組織の一員として義務や責任を求めるときにも使えます。
ネイティブの英語例文
Since you are a part of our organization, we expect that you go to the training session this year. It is mandatory for all employees.
うちの組織の一員なので、今年のトレーニングに参加して欲しいです。全ての従業員の義務なんですよ。
a part of __ を以下のように使えば、英語面接の自己紹介などで、自分をアピール時にも使えます。
I believe that the skills I have developed at XXX would enable me to participate very well at YYY, and to contribute to any team I am a part of.
XXXで磨いたスキルはYYYでも上手く活かせると思っていますし、どのチームの一員になっても貢献できると思います。
まとめ
今回は、仕事を依頼したり、手伝いを申し出るなど、チームで仕事をする際に役立つ8つの英語表現と、それに派生・関連する表現を、ネイティブの英語例文と共にご紹介しました。
create (a) harmony
give (someone) a hand
Do you think you could help me with this?
I need you to work on __
I want you to get involved with __
I’ll get it done today.
I will take care of it
You are a part of ~
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