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ビジネス、経済、テクノロジー、文化、生活、法律など、時事問題から最近の生活情報まで、英語で議論するアットイングリッシュのオンライン英会話レッスン。ここでは議論の中での、ネイティブ講師たちからの英語表現についてのアドバイスを公開します。
前回(1)に引き続き、今回は、「民法714条、責任無能力者の監督義務者等の責任を除外する6つの基準」の話題です。この話題を中心に、様々な角度からの議論を通して、ネイティブ講師たちが作った多彩な英語表現をご紹介します。
なお、ここでは、社会人、ビジネスパーソン向けの英語表現を集めております。更に、これらの英語表現をビジネスの状況でどう使うか、ご興味をお持ちの方々は「上手いビジネス英会話の作り方」をご覧になってみてください。
<オンライン英会話での、この議論の概要と学びのポイント> オンライン英会話で学ぶ、議論の作り方
<この議論での英語表現を使った、ビジネス英会話> 上手いビジネス英会話の作り方(1)準備中 上手いビジネス英会話の作り方(2)準備中
– 責任を課すか否かを判断する6つの基準について、どう思いますか?
今回、認知症患者の家族に対して、事故についての賠償を求めるかどうかの基準は、介護者の精神的・肉体的状況と生活状況、家族のつながりの強さ、日々のコミュニケーションの程度、財産の有無、認知症患者の問題行動の有無、問題行動に対処するために援助があったかどうか等、6つの基準が示されました。これらの基準について、どう思いますか?もし事故を起こしてしまった際、これらの内容をどうやって証明すれば良いでしょうか?
人の命や財産、その後の人生を左右する問題で、この6つのみを基準に判断するのは難しいという意見です。
I think these limited six criteria are not comprehensive enough. この限定的な6つの基準は、包括的とは言えないと思います。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (are not comprehensive enough)
Revise(改訂する 改正する)や bring them up to date(最新のものにする)は、契約書等、文書を修正、改訂する際に使える言葉です。そのほか、amend もよく使われます。
It works basically overall, but some parts of it need to be revised to bring them up to date. 全体として、基本的には良いですが、一部、現状に合うよう、改訂する必要があります。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (It works basically overall) (to bring them up to date)
多様な家族の在り方や、関係性がある中、ある程度基準を作って、責任について随時検討するというのはプラクティカルな方法かもしれません。
I think it’s normal to assign liability to the families of people with dementia because it’s their responsibility to supervise their family member, but I also agree with setting up the six liability criteria since every situation is different. 家族の面倒をみるのは当然の責任ですから、認知症を患っている人の家族に義務を課すのは普通だと思いますが、それぞれ状況は違うので、6つの基準を設定することには賛成です。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (to assign liability to the families of people with dementia) (agree with setting up the six liability criteria)
相手の意見に賛同し、その意見についての自分の気持ちや感情を伝えられると、議論の中で相手との関係を強くしてくれます。
I agree with you that it is sad that the new criteria might make people think twice about helping those with dementia. 新しい基準のために、認知症の人を介助することについて考え直すことになるかもしれないとしたら、悲しいことです。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (the new criteria might make people think twice)
基準を設ける事は良いとして、しかしダメージが生じている以上、誰かが復旧するための費用を出さなくてはなりません。それをどこに持っていくかは、やはり難しい判断です。
I also think that the criteria makes sense. However, as you pointed out the liability part can be a bit tricky and there is a certain responsibility on the part of the train companies to ensure that their properties are safe. 私も新しい基準は有意義だと思います。しかし、あなたが言ったとおり、責任の部分の扱いは少し難しいところがあり、鉄道会社側にも、自分たちの所有地・所有物の安全を確保する責任があるのは確かです。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (the criteria makes sense) (as you pointed out) (the liability part can be a bit tricky)
Fine は、素晴らしいとか、高級なという意味の他に、細かいという意味もあります。
This issue is very controversial and we need to clarify the finer points as soon as possible now that Japan is an aging society. この問題は物議をかもすもので、今や日本は高齢化社会なのですから、出来るだけ早く、もっと細かい点までツメるべきです。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (to clarify the finer points)
– 認知症の老人が起こした事故は、誰が賠償すべきでしょうか? – このような事故を減らす手立てはあるでしょうか?
今までの論点の中で、社会背景や、責任の有無を考える際の基準などについて見てきましたが、今後認知症の老人が起こした事故は、どう賠償されるべきなのでしょうか?そもそもこういった事故が無ければ良いのですが、無くす事は難しいまでも、減らす手段はないのでしょうか?
仕事の中でも、行った事に対する責任を負うべき団体(the party to accept responsibility)という形で使える表現です。
Overall, the family should be the party to accept responsibility. その家族が全般的に、その責任を負うべきです。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (the family should be the party to accept responsibility)
認知症患者が増える事が分かっている以上、前もって準備をすることも出来ます。今までに起こってしまった事故を参考にして、出来るだけ未然に事故を防ぐ努力が必要になってきます。
Most of the stations in Tokyo have built a protective barrier which is very effective in preventing such an accident from happening in the future. 東京の多くの駅ではホームドアを設置していますが、これは、将来このような事故が起こるのを防ぐのに非常に効果的です。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (effective in preventing such an accident from happening in the future.)
意図が無いだけに、その行動をコントロールするのは、難しいという側面もあります。
People with dementia don’t intend to cause harm. / A person with dementia isn’t aware of the consequences of his or her actions. 認知症の人々は、害を与えようとは思っていません。/ 認知症を患っている人は、自分の行動がどういう結果を引き起こすか、分かっていないのです。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (intend to cause harm) (the consequences of his or her actions)
すべてを一定の基準で判断、対処をするのは難しい問題があります。ビジネスではむしろ、ケース毎に、柔軟な対応が求められる事の方が、多いかもしれません。
In my opinion, it should be judged on a case by case basis. ケースごとに判断するべきだと思います。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (In my opinion) (be judged on a case by case basis)
家族の事故による賠償をカバーする保険制度の利用や、国ベースで健康保険のシステムを拡張させる施策など、具体的な提案をしています。
I liked your idea of a type of insurance system that would solve the problem of compensation in cases such as those described in the article. Perhaps it could be incorporated into the health care insurance system that already exists. この記事にあるような事故が起こった時に、問題を解決してくれる保険制度のようなモノがあると良いという、あなたの案は良いと思いました。もしかしたら、既にある健康保険のシステムと合体できるかもしれませんね。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (it could be incorporated into the health care insurance system)
今回最高裁判所が出した、認知症患者が起こした事故について、その家族に責任を課すか否かを判断する6つの基準については、基準を作るという点において、概ね賛成という意見が多く、しかし、それが別の問題(介護について消極的になりかねない)を引き起こす懸念や、更に細かい基準を求める意見が挙がりました。
また、こういった事故の対処法として、電車での事故に限って言えばホームドアの設置によって事故を未然に防ぐ案や、事故に備えて民間の保険制度の利用を促進する案、国の健康保険の機能の拡張など、具体的な提案がありました。
【ご利用上の注意点】 1.社会人、主にビジネスパーソンを中心に、英会話力で、中級、上級者向けの練習を提供するサービスとして、このサイトを運営しております。 2.オンライン英会話の中で、実際にネイティブスピーカーの講師たちが使用した、またはアドバイスした内容をご紹介していますが、特定の個人や立場を表わす内容については編集を加えています。 3.あくまで、ビジネスパーソンを中心とした社会人の英会話力向上を目指したサービスであり、ここで紹介される主義、主張、意見や議論をサポートするものではありません。 4.また、ここでご紹介する内容の正確性や有効性について保証するものではありません。言葉は、時と場所、その状況や、声のトーンによっても意味を変えます。恐れ入りますが、ご自身でご確認の上、ご使用ください。
今回は、「民法714条、責任無能力者の監督義務者等の責任を除外する6つの基準」の話題です。この話題を中心に、様々な角度からの議論を通して、ネイティブ講師たちが作った多彩な英語表現をご紹介します。
– 認知症の老人を抱える家族には、どんな負担が生じるでしょうか?
超高齢化社会の中、認知症を患う人の数も急増しています。厚生労働省の「認知症高齢者の現状」という報告によると、2010年の時点で280万人、2015年で345万人、2020年には410万人に達するとされています。
当然、認知症患者を介護する家族の数も増えていく訳ですが、具体的にどんな負担が生じてくるでしょうか?
24時間見守り続けなければならない中、仕事や子育て、家事とのマルチタスクとなります。
They have to maintain 24 hour supervision of their family member. / They have to keep the person with dementia under constant supervision. / They need to watch out for them always. 24時間ずっと見ていなければなりません。/ 痴呆症の人を常時、管理していなければなりません。/ いつも注意していなければなりません。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (to maintain 24 hour supervision) (to keep the person with dementia under constant supervision) (to watch out for them)
介護のための時間と、介護に必要な環境や設備を整える必要もあります。
The family who has a member with dementia needs both time and money. 痴呆症の人を抱える家族は、時間もお金もかかります。
ただ見るというのではなく、to keep a watchful eye で注意深く見守るという意味になります。
At the same time, it is quite difficult to keep a watchful eye over the old people every hour of the day. 同時に、一日中、常に年老いた家族に注意を向けておくのは、相当難しいです。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (to keep a watchful eye over the old people) (every hour of the day)
危なくないように注意深く見守るという意味では子育ても同じですが、手が離れる時期が来ないという点が違いかもしれません。
When we raise a child, the hardest time is usually only the first 2 or 3 years, but when we’re looking after the elderly, we don’t know how long it will last. 育児であれば、大変なのは最初の2、3年ですが、お年寄りの面倒を見るとなると、先が読めません。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (we don’t know how long it will last)
気を付けて見守っていても、事故が起きてしまう事があり、その際にはやはり、家族が責められてしまいます。
Families are blamed for accidents caused by their family members who are afflicted with dementia. 痴呆症を病んでいる家族が起こした事故について、責められます。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (their family members who are afflicted with dementia)
短期的にではなく、先が見えない中で常に注意をしておくのは、大きな負担になります。
They need to keep an eye on these patients for the whole day, which is a heavy burden for the families. 一日中認知症患者を見ていなければならず、これは家族にとって大変な負担です。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (to keep an eye on) (a heavy burden for the families)
-裁判所の判断が、地裁、高裁、最高裁と分かれたことについて、どういう背景があると思いますか?
認知症患者が原因で起こった事故について、地裁、高裁、最高裁で判断が分かれました。それぞれの判断には、どんな理由や背景があるのでしょうか?
Heading to は~に向かっているという表現です。We are not heading to fiscal crisis. というように、財務状況などについて説明する際にも使える表現です。
Japan is heading to become an extremely aging society. 日本は、極端な高齢化に向かっているのです。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (heading to) (an extremely aging society)
Controversy や Controversial は、議論の際、大変よく使われる言葉です。
It’s a big controversy. 大きな論議をよぶ問題です。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (a big controversy)
ビジネスのグローバル化が進み、常に地球上のどこかでビジネスが動いている中で、twenty-four seven の対応は、仕事の中で求められています。
The government offered to provide twenty-four seven support for this man. 政府は、この男性に対して、24時間365日サポートするという申し出をしていたのです。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (twenty-four seven support
介護の疲れのためのほんの少しの仮眠の時間に起きた不慮の事故であるという面も、考慮されたのでしょう。
While his wife was taking a nap, he went outside and caused an accident. 奥さんがちょっと仮眠をとっている間に、男性は外に出て事故を起こしてしまったのです。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (While his wife was taking a nap)
高齢化と共に核家族化も進み、家族の形も多様になってきた社会的背景もあります。
There are many different kinds of families, including those that may be estranged. It is unrealistic to expect family members in families like that to be responsible for members of their family whom they no longer have a relationship with.
本当にいろんな家族があり、疎遠になっている家族もあります。そんな人たちに、連絡をとってない家族について責任を取ることを期待するのは、現実的とは言えません。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (including those that may be estranged) (members of their family whom they no longer have a relationship with)
平成25年10月現在で、日本の国民の実に4人に一人が65歳以上というバランスになってきています。若い人が多い時代に考えられなかった事が、急激に大きな問題として迫ってきています。
The Japanese society in the past was probably relatively youthful, which meant that the issue of dementia wasn’t an overriding concern. かつて日本の社会は比較的若く、認知症はそんなに大きな問題ではありませんでした。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (which meant that) (an overriding concern)
‐ 最高裁はどう判決を出しましたか? – その判断をどう評価しますか??
主な論点2で出てきたような背景の中、最高裁判所は、このケースについて、どう判断したのでしょうか?その判断を妥当だと思いますか?
make the opposite/ wrong/ right judgement で、逆/間違った/正しい判断をしたという表現になります。Judgement の代わりに、decision も同様に使えます。
The Supreme Court made the opposite judgement. 最高裁は、逆の判断をしました。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (made the opposite judgement)
超高齢化に向かって進んでいる状況が、判断が分かれる背景としてあるようです。今回の判断は、今後の同様の事故に対して、大きな影響を与える事になるかもしれません。
There was a court case which resulted in a decision to release the family of a man with dementia from the obligation to pay for damages caused by that man / liability for damages he caused. 認知症の男性が原因で起こった事故に対し、その家族の賠償を免責とする判断を下した裁判事件がありました。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (a court case which resulted in a decision) (the obligation to pay for damages caused by that man/ liability for damages he caused)
情報を収集、精査し、問題がある事を認識したら、それに合った判断や解決策を下していくというプロセスは、こういったケースも、仕事での判断も同じです。
The new judgement is an appropriate recognition of an impending aging society in Japan. この新しい判断は、日本の切迫した高齢化を、きちんと認識したものです。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (an impending aging society in Japan)
よく、グレーゾーンと言う言い方で日本語でも使いますが、A grey area とはハッキリとしたルールや決まりがなく、どう対処して良いか迷う問題について使います。
It is a grey area, but I agree with the Supreme Court’s ruling. 微妙な判断ですが、最高裁の裁定に賛成です。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (It is a grey area) (the Supreme Court’s ruling)
今回のケースは免責となりましたが、認知症家族の事故について過度な擁護が広がると、反対に振り子が振れて、こういう問題も起こる可能性があります。
If the family that has a person with dementia is protected too much, the family may not take proper care of that person. 認知症の人を抱える家族を過度に守ると、その家族が患者の面倒をしっかりみなくなるかもしれません。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (take proper care of that person)
人口ピラミッドのバランスが崩れている中、ケース毎に判断するという難しい状況が当面続くかもしれません。
We have a higher percentage of older people than younger; in Japan, the typical population pyramid is upside down. 日本は若い人より老人の割合が高く、普通の人口ピラミッドが逆になっている状態です。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (the typical population pyramid is upside down)
認知症の老人を抱える家族には、 – 時間負担 – 経済的負担 – 常時介護が必要という精神的負担 – 外部からの非難があり得る精神的負担 があり、終着点が見えない中でこれを負うことが挙げられました。
今回、認知症老人の起こした事故に対する賠償について、地裁、高裁、最高裁と判断が分かれた背景としては、超高齢化社会と、それを支える家族の形の変化があるようです。
最終的な最高裁の判断に対しては、この超高齢化社会の時代背景を鑑み、同意する意見も多々見られる中、過度な擁護は、家族の責任の放棄につながりかねないという新たな問題提起もありました。
ビジネス、経済、テクノロジー、文化、生活、法律など、時事問題から最近の生活情報まで、ネイティブ講師とオンラインで議論するアットイングリッシュの英会話レッスン。
今週からスタートするのは、「自動運転車開発のための、事故情報の提供」の話題です。英語でディスカッションする際のポイントを幾つかご紹介いたします。ここでのディスカッションの組み立てや、使われる英語表現が、実際のビジネスでの会議でもお役に立てれば幸いです。
<この議論での英語表現> ネイティブ講師と学ぶ、英語表現の作り方(1) ネイティブ講師と学ぶ、英語表現の作り方(2)
今回の「最新記事で伝わる英会話」は、政府が、自動運転技術の開発のために、事故情報を日本車メーカーに提供し始めた、という話題です。
I don’t know if I believe that cars will be or should ever be fully self-driving. (車は完全に自動運転になるのか、そもそも完全な自動運転になるべきなのか、わかりません。)
これは、ご紹介した表現の1つですが、多くの人の気持ちを代弁しているような気がします。
でも、現実は着々と前進しています。
「自動運転車」といっても、その機能によって、いろいろとありまして、米運輸省高速道路交通安全局(NHTSA)の基準では、4つのレベルに定義されています。
レベル1:安全運転支援(加速、操舵、制動のいずれかをシステムが行う)
レベル2:準自動走行(加速、操舵、制動のうち、複数をシステムが行う)
レベル3:準自動走行(加速、操舵、制動を全てシステムが行い、システムが要請したときはドライバーが対応する)
レベル4:完全自動走行(加速、操舵、制動を全てシステムが行い、ドライバーが全く関与しない)
今、販売されている自動運転車、もの凄く高価なものでも、レベル2です。
同じ準自動走行と呼ばれるレベル2とレベル3には、実は大きな溝があって、加速、操舵、制動の全てをシステムが行うレベル3では、事故が起きたとき、「ドライバーの責任ではない」ということになります。
つまり、レベル2までは「運転支援システム」、レベル3より上は本当の意味で「自動運転」となります。
ただし、レベル3ではシステムが要請したときにドライバーは対応しないといけないので、車に備え付けのDVDで映画を観ているのは問題なくても、
車に自分が持って入ったスマートフォンでメールをチェックするのはダメなんだそうです。
備え付けDVDの画面を観てる限りは、必要なときに車が映像を消して、支援の要請を伝えられるものの、持ち込んだスマートフォンではそれができないからだそうです。
昨日のニュースでは、ドイツのAudi(アウディ)が来年中にこのレベル3の自動運転車を実用化すると報じていました。すごいですよね。
アウディの開発責任者の方の記事を読んだのですが、レベル4は、モビリティの概念を変える、とおっしゃっていました。
なにしろ、朝、車で出社したら、車が自分で家まで帰ってくれる世界が実現するからです。 (現在はウィーン条約でドライバーの乗車が必要)
自動運転車の実用化、もしかすると意外に早いかもしれません。
政府は2020年の東京オリンピックまでに実用化を進める狙いで、自動運転の開発に役立つ事故の映像などを日本の自動車メーカーが入手しやすくする法的な枠組み作りを計画しています。最近は車載カメラや、駐車場、街中の防犯カメラ設置が増えたため、車の事故映像を記録しているケースが増加しています。
これらは自動運転のシステムを開発する中で、どのように事故が起こるのか、事故の際にどのように人が行動するのかがわかる貴重なデータとなります。
ただし現在の法律では映像の第三者への提供は、その映像に写っている全ての人、ナンバープレートの持ち主などが合意しないとできませんでした。
法律改正の妥当性と自動運転車の実用化について考えてみましょう。
まずは注意点からです。この記事にある内容は、自動運転車の開発を促進するために、自動車メーカーが事故情報を入手しやすくなる、といったものです。それで技術開発が進むのであれば、とっても良いことじゃないか、と思うかもしれません。
でも、そこで終わらずに、「では、なぜ、今までそれが許されていなかったのか」を考えていただきたいのです。この記事の中には明言されていませんが、手続きとして、現状では、事故の加害者、被害者、その家族や関係者などからの承諾を得る必要があると書かれています。つまり、プライバシーの問題があるということでしょう。
そして、これまでプライバシーの問題あり、関係者からの承諾を得なければできなかったことが、承諾無しで出来るようになる、ということです。この変化はどこから来たのか。
承諾無しで出来るようになる、その変化を促したものは何でしょう。プライバシーの問題が軽視されるようになったのでしょうか。もし、そういうことではないとすれば、開発を進める必要性が高まったということになります。プライバシーの問題を脇に置いて進めなくてはいけないほどに。ここが変化した部分です。
そして、セッションの中では、その理由を英語でロジカルに説明していただきたいのです。ここでは、是非、日本の自動車メーカーにだけ提供し始めた点も注目していただきたいです。
議論の中で「何が変化したのか」、そして「その理由は何なのか」、これはビジネスの会議の中での議論でも、是非、注目していただきたいところです。どこかで何かの状況、事情、価値が変化していること、そして、その理由を添えて、英語で明確に、そして、ロジカルに説明することができたなら、会議への貢献は絶大です。
1. 政府が、自動運転技術の開発のために、事故情報を日本車メーカーに提供し始めた。 2. 「自動運転車」とは、米運輸省高速道路交通安全局(NHTSA)の基準では、4つのレベルに定義されている。 レベル1:安全運転支援(加速、操舵、制動のいずれかをシステムが行う) レベル2:準自動走行(加速、操舵、制動のうち、複数をシステムが行う) レベル3:準自動走行(加速、操舵、制動を全てシステムが行い、システムが要請したときはドライバーが対応する) レベル4:完全自動走行(加速、操舵、制動を全てシステムが行い、ドライバーが全く関与しない) 3. 現在販売されている車はレベル2までのものだが、自動運転車の実用化は意外と早いかもしれない。政府は2020年の東京オリンピックまでの実用化を進める狙い。 4.そもそもの議論の中で、変化した部分、そして、その理由に注目する。そして、それを英語で明確に、ロジカルに説明する。
【ご利用上の注意点】 1.社会人、主にビジネスパーソンを中心に、英会話力で、中級、上級者向けの練習を提供するサービスとして、このサイトを運営しております。 2.オンライン英会話の中で、実際にネイティブスピーカーの講師たちが使用した、またはアドバイスした内容をご紹介していますが、特定の個人や立場を表わす内容については編集を加えています。 3.あくまで、ビジネスパーソンを中心とした社会人の英会話力向上を目指したサービスであり、ここで紹介される主義、主張、意見や議論をサポートするものではありません。 4.また、ここでご紹介する内容の正確性や有効性について保証するものではありません。言葉は、時と場所、その状況や、声のトーンによっても意味を変えます。恐れ入りますが、ご自身でご確認の上、ご使用ください。 2016年12月11日編集
今回は、「100歳の人たちからの生活指」の話題です。英語でディスカッションする際のポイントを幾つかご紹介いたします。
英語でインパクトのある説明をするのに、ちょうど良いトピックです。北米のネイティブ講師を相手に、その反応を確認しながら、ご自分独自の「英語でインパクトのある説明」方法を練り上げてみください。
記事は、100歳前後の人たちが書いた本が、最近、売れているという内容です。
まずは、(1)「100歳以上の人たちが、本を執筆、出版している」ということが、この記事に触れたときの始めの驚きでした。でも、それが記事の主旨ではありません。
次に驚いたことは、(2)「主な読者層が、40代から60代である」ことです。70代の人たちが読むのであれば、それは更なる老いへの準備なのかもしれません。では、40代から60代の人たちは、一体、何を求めて、100歳の人たちが執筆する本を購入しているのでしょうか。
100歳の人たちからの生活指南と言われたとき、一番始めに頭に浮かぶ、古典的な指南は「どうやったら100歳まで生きられるか」ですが、この記事の中で100歳近く、または100歳以上になった老人たちが指南していることは異なります。それは、(3)「どうやったら、100歳になっても活き活きとしていられるか」です。「どうやったら、100歳まで生きることができるか」でしたら、その指南は概ね”守り”に入るような内容になりますが、「どうやったら、活き活きとしていられるか」と考えると、自然とその指南はどれも”攻め”とも呼べるような積極的な内容です。
さすがに、世界でも長寿を誇る日本なので、老人たちの考えることも、40代から60代の人たちが考える”老後”についても、海外の人たちとは一味違うのかもしれません。
では、実際に北米に居る、ネイティブ講師たちと、以下3点について議論したとき、どれが一番インパクトのある話題になるでしょうか。また、逆に北米のネイティブ講師たちに対して、これら3点を、英語でインパクトのある説明をしようとすると、どのように説明したらよいでしょうか。
(1)「100歳以上の人たちが、本を執筆、出版している」 (2)「主な読者層が、40代から60代である」 (3)「どうやったら、100歳になっても活き活きとしていられるか」
是非、セッションの中のディスカッションで試してみてください。
100 歳を超えた人、または100 歳周辺の人たちの生活を取り扱った書籍が売れています。
その読者は40 歳代からで上で、高齢に達する前の人たちにもそういった書籍が読まれてお り、超高齢化社会を迎えるにあたって、活き活きと健康に生活するコツや、中には100 歳 を超えた夫婦からの、ながく寄り添う秘訣を紹介したものもあります。
記事にあるコツや秘訣をまとめると、興味や情熱を持ち続けることが大切のようです。
ちなみに100 歳を超えた年齢の人は、日本では過去45 年間増え続け、現在は60,000 人いらっしゃるそうです。
高齢への備えや、今以上に高齢化が進んだとき、どのような日本があるのか考えてみましょう。
まずは、注意点です。オンライン英会話で海外のネイティブ講師たちとディスカッションをするときに、例え同じ教材をシェアしていたとしても、その受取り方、理解の仕方は異なることに注意しましょう。特に、今回のようなトピックでは、社会の高齢化や、老人の位置づけなど、国や文化によって異なり、どのようにとらえるかは確認してみないとわかりません。例えば、日本人にはお馴染みの祝日、「敬老の日」の話しをすると、多くのネイティブ講師は感慨を受けるようです。
では、どうしたら良いか。今回は、オンライン英会話のディスカッションで使えるコツを1つご紹介させていただきます。これは、ビジネスにおいての議論でも、もちろん有効です。
【学びのポイント】まずは議論の土台を作る、ことです。
このような状況では、トピックを議論するにあたり、ネイティブ講師との共通認識を築くことから始めましょう。例えば、上述の3つのポイントを「凄い」と思うところから、共通認識を作ってもいいと思います。
「100歳の作家を知っているか?」
「40代から60代の人たちが、どうして、100歳の人たちの言葉に耳を傾けるのか。」
「どうして興味の対象が、100歳まで生きるノウハウではなく、100歳をどう活き活き生きるかというノウハウなのか」など、
様々な角度から、共通認識を築いて、議論の土台を作ることが可能なはずです。そして、共通認識ができた後は、いよいよ議論の本題です。英語で自由に、説得力のある議論を展開してください。
ビジネスでの英語での議論を考えてみても、もちろん「議論の土台」を作ることは重要です。実際、have a common ground とか、we are on the same page といった、共通認識を有しているかを確認する表現は、英語の方が多彩なようにも見えます。その練習を、是非、実際のセッションで試してみてください。
1.100歳前後の人たちの本の出版が増えている。そして、その主な読者層は、40代から60代。 2.日本では、100歳を超えた人の人口は、過去45年間、増えている。 3.海外の人々、外国人と、英語で議論をするとき、まずは共通認識を持っているか、議論の土台を確認しよう。 4.ビジネスでの、英語の議論でもこの作業の重要性は同じ。そして、実際に、それを助ける英語表現が多彩にある。
【この議論から学ぶ、ネイティブ講師の英語表現とビジネス英会話への応用】
2016年12月10日編集
前回(1)に引き続き、今回は、「自動運転車開発のための、事故情報の提供」の話題です。この話題を中心に、様々な角度からの議論を通して、ネイティブ講師たちが作った多彩な英語表現をご紹介します。
‐なぜ政府は、交通事故のレコードにアクセスできる対象を、日本の自動車メーカーに限っているのでしょうか? ‐自動運転車が実現した場合、運転席は必要だと思いますか?
「技術力の日本」をもう一度世界に示したいという思いから、交通事故情報の提供は日本のメーカーに限っているのでないでしょうか。いくら自動運転車といっても、運転席のない車はなんだか怖い気がしますが、皆さんはいかがでしょうか。
追及する、達成しようとする、進めるという意味の動詞pursueは、ビジネス英語でよく使われる単語です。プレゼンや会議で活躍する動詞ですね。 We have no natural resources. We have pursued the basic strategy as a nation of exporting our knowledge and technology. 日本には、天然資源がありません。私たちは、知識と技術を輸出する国家という、基本戦略をとってきました。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (We have pursed the basic strategy)
スマートフォン、タブレット端末、AI技術、後手に回ることが多くなった日本のメーカーですが、自動車技術は負けられません。
I think Japanese car manufacturers are worried about lagging behind overseas manufacturers. 日本の自動車メーカーは、海外のメーカーに後れを取る事を危惧しているのだと思います。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (lagging behind overseas manufacturers)
次世代のテクノロジー以外にも、次世代エネルギー、次世代リーダー、次世代農業、次世代の教育方法等、幅広く使える表現です。
Prime Minister Shinzo Abe says that the government is going to help by producing next generation technology in order to improve traffic during the Tokyo Olympics. 安倍晋三首相は、東京オリンピック期間中の交通を良くするため、次世代のテクノロジーを作り上げるために助力すると言っています。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (next generation technology)
自動運転車も完璧ではないかもしれません。
Sometimes a real human being may need to override the self-driving machine. 時には、(自動運転機能を使わずに)人間が運転する必要があるかもしれません。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (to override)
現状では考えられない運転席が必要なくなる日がくるのでしょうか。
The driver’s seat would signify who owned the car, at least at the initial stages. 運転席は、少なくとも初期段階では、その車を誰が所有するのかを示すものになるでしょう。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (signify) (at least at the initial stages)
技術的に進んでいる飛行機の自動操縦と比較することで、自動運転車の今後をイメージしやすくしています。
Like you, I tend to draw my suppositions largely from the way that aircraft work, since in many ways they are technologically more advanced than the present day cars. I am aware that aircraft have sensors for proximity, that can register the presence of another aircraft, maybe by locking onto the sensor of the other aircraft, but also secondarily, through simple radar. The fact that planes have an automatic pilot but also retain a pilot’s seat is also instructive. 飛行機は、現状の車よりも様々な面で技術的に進んでいるので、あなたと同様、飛行機の作りから推測するところが大きいです。飛行機には、他の飛行機のセンサーを追跡することによって、また補助のためレーダーによって、他の飛行機の存在を検知するための、接近センサーが付いています。飛行機は自動操縦ですが、同時にパイロットの席も残しているという事実は、参考になります。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (to draw my suppositions largely from) (the present day cars) (that can register the presence of another aircraft) (but also secondarily) (instructive)
‐自動運転車の実用化について、何が一番の障害になるでしょうか?
全て想定される問題をクリアしたつもりでも、必ず予想外の問題が起きるものです。テロとの関連性は思ってもみなかったですが、人が乗らなくても自動運転で進む車ができればと考えると… まだまだ開発途中の自動運転車の法的な責任についてまで、2020年までに解決できるのかがキーになります。
全てを~することはできないという表現はよく使われます。またroom forやspace forで~の余地ということを表すことができます。
We can never take into consideration all contingencies, as there is always room for exceptions or anomalies. 全ての不測の事態を考えに入れる事は出来ないので、常に想定外や、例外の余地が残ってしまいます。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (We can never take into consideration all contingencies) (there is always room for exceptions or anomalies)
運転手はあらゆることを予測しながら運転していますが、その予測を100%正確にすることは技術をもっても難しいのでしょう。
It can be very difficult to accurately predict something occurring in terms of the actual context. 実際の流れの中で、正確に何が起こるかを予測するのは、極めて難しいでしょう。 「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (in terms of the actual context)
ニュースで出てこない日がないテロについての話題。嬉しくない話題ですが、ニュースについての会話でも覚えておきましょう。
It was so nice that I got to hear about your expertise in this field. I had never thought about its connection to possible terrorist acts. この分野の専門技術について聞けてとても良かったです。テロ攻撃と繋がる可能性なんて、考えてもみませんでした。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (I got to hear about) (its connection to possible terrorist acts)
事故を未然に防ぐためには、場所の形状の調査も必要です。Give close study toはあらゆる製品、商品に関連するものや場面についての調査にも使える表現です。
It is also necessary to give close study to many physical locations to prevent accidents from occurring. 事故を未然に防止するために、様々な場所の形状を詳しく調査する必要もあります。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (to give close study to) (to prevent accidents from occurring)
運転手がいない自動運転車の事故の責任はだれが取るのか。この大きな問題の解決なく、完全な自動運転の実用化はなされないのでしょう。他の業種でも、最も重大な問題、切迫した問題について話し合う際、使ってみてください。
The most pressing problem would be to resolve the question as to who would be responsible for any accident that may occur. 一番切迫して問題としては、事故が起こってしまった場合誰が責任を取るのかという問いに答える事でしょう。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (The most pressing problem)
自動運転技術をぜひとも東京オリンピックまでに実用化させたい、そのためにどのような問題点をクリアしていくべきかという内容の英文が紹介されました。まだ開発中の技術であり予測不可能な点が多いため、~とは言い難い、~の可能性は極めて低い、~と思われるといった英語表現が多く含まれました。
(1) 自動運転技術を日本の技術としたい (2) 運転席の必要性 (3) 自動運転を可能にするために乗り越えるべき障害は?
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