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ビジネス、経済、テクノロジー、文化、生活、法律など、時事問題から最近の生活情報まで、英語で議論するアットイングリッシュのオンライン英会話レッスン。ここでは議論の中での、ネイティブ講師たちからの英語表現についてのアドバイスを公開します。
前回(1)に引き続き、「「子ども食堂」の話題です。是非、議論の中で使われる英語表現をここで憶えて、ビジネスの場でご自身の活躍にお役立てください。
なお、ここでは、社会人、ビジネスパーソン向けの英語表現を集めておりますが、更に、これらの英語表現をビジネスの状況で実際にどう使うか、ご興味をお持ちの方々は「上手いビジネス英会話の作り方」をご覧になってみてください。 <オンライン英会話での、この議論の概要と学びのポイント> オンライン英会話で学ぶ、議論の作り方
‐シングルマザーやシングルファーザーが増えていると思いますか?
あなたの周りでは、いかがですか? 以前と比べて、シングルマザー、ファーザーは増えていると感じますか?その環境は十分に整っていると思いますか?
年代にもよりますが、こう感じている人は少なくないかもしれません。
When I was young, I virtually never saw kids who didn’t have two parents. That was exceedingly rare. 私が若かったころは、実際のところ、片親の子に会ったことがありませんでした。本当に稀でした。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (I virtually never saw) (exceedingly rare)
夫婦や家族の在り方、考え方も、昔とは違ってきており、夫婦共働きの家庭も増えたことで、一般的になってきました。
Now this is commonplace. 今では、普通のことです。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (this is commonplace)
家族の在り方や状況が変わってきているのに、政策が追い付いていない事が、子どもの貧困の背景にあるのかもしれません。
They need to take measures to provide more job security to working mothers. 働く母親たちのために、もっと職を確保できる政策を取るべきです。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (take measures to provide more job security)
離婚や別居後に発生する費用も、様々な呼び方があるようです。
“alimony” is the money paid from one spouse to another after divorce when one spouse makes more money than the other. “child support” is the money paid by one spouse for raising the children. alimony(扶助料)とは、どちらかの収入が高い場合、離婚後に、片方が相手に対して支払うお金のことです。child support(養育費)とは、子供を育てるために、片方が相手に支払うお金のことです。
– 現状、ボランティア活動やチャリティで成り立っていますが、政府がお金をかけてこういう取り組みをすべきでしょうか?
一部の自治体が関わり始めた例もあるようですが、現状ではボランティアに頼る所が大きい「子ども食堂」の活動。今後、どのように発展させていけば良いのでしょうか?子ども達の健康な発育のために、私たちが出来ることは何でしょうか?
まずは、こういった制度によって、子育ての環境を充実させることが大切です。
Low income families have preferential access to daycare. / Low income families receive special access to daycare. 低所得家庭は、託児所に優先的に入れます。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (have preferential access to daycare) (receive special access to daycare)
今、目の前が困っている人たちを、助ける余裕のある人が助けるという形は、より充実したケアの前の、最初のステップになるでしょう。
I don’t think it’s the best solution but it’s a good first step. これが一番の解決策とは思いませんが、ファーストステップになります。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (I don’t think it’s the best solution)
ボランティアなど、一部の人たちの善意に頼るのは、一時しのぎだという考え方もあります。
I think this is a temporary fix. 一時しのぎだと思います。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (a temporary fix)
ビジネスでは、赤字・黒字についての言及は日常の事でしょう。Run a deficit で赤字に転落するですが、逆に黒字に転じる場合は、turn a profit となります。
So far, the Japanese government is running a huge deficit, so I don’t think there will be any money to support such a program. 現状、日本政府は大幅な赤字に転落していて、こういったプログラムを支援するお金はないと思います。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (the Japanese government is running a huge deficit)
根本的には、国の経済が好転し、財政が潤えば、貧困の子供達を支援する制度を充実させる事がでるはずです。
This is important as a way of supporting poor people but the government also needs to look for ways to improve the economy, even though it seems difficult to do so. 貧しい人たちを助ける方法として大切ですが、政府は、たとえ難しいとしても経済を良くする方法も模索すべきです。
最初は、ボランティアや一部の自治体での活動かもしれませんが、持続的に支援していくには、国が体制を整える必要があるのかもしれません。
This kind of project would end up being reliant on how well the government was doing. この手のプロジェクトは、結局、政府がうまくやれるかに掛かっています。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (end up being reliant on)
貧困に陥る家庭の中で、父子家庭・母子家庭の割合が多いことから、実際に身の回りで、片親の家庭が増えたと感じるかどうかについて確認したところ、多くの方が、昔は非常に稀だったシングルペアレントが、最近ではごく一般的になったと認識している。
そんな中、貧困に陥った子ども達のために「子ども食堂」の活動があるのだか、それについては、支援のファーストステップとして評価する声が多かった。しかし、一方で、一時しのぎに過ぎないという厳しい意見もあった。これを持続させるには、国の経済の活性化、国が制度として確固とした形で支援すべきという声が上がった。
<オンライン英会話での、この議論の概要と学びのポイント> オンライン英会話で学ぶ、議論の作り方
<この議論での英語表現を使った、ビジネス英会話> 上手いビジネス英会話の作り方(1)準備中 上手いビジネス英会話の作り方(2)準備中
【ご利用上の注意点】 1.社会人、主にビジネスパーソンを中心に、英会話力で、中級、上級者向けの練習を提供するサービスとして、このサイトを運営しております。 2.オンライン英会話の中で、実際にネイティブスピーカーの講師たちが使用した、またはアドバイスした内容をご紹介していますが、特定の個人や立場を表わす内容については編集を加えています。 3.あくまで、ビジネスパーソンを中心とした社会人の英会話力向上を目指したサービスであり、ここで紹介される主義、主張、意見や議論をサポートするものではありません。 4.また、ここでご紹介する内容の正確性や有効性について保証するものではありません。言葉は、時と場所、その状況や、声のトーンによっても意味を変えます。恐れ入りますが、ご自身でご確認の上、ご使用ください。
ビジネス、経済、テクノロジー、文化、生活、法律など、時事問題から最近の生活情報まで、ネイティブ講師とオンラインで議論するアットイングリッシュの英会話レッスン。
今回は、「子ども食堂」の話題です。英語でディスカッションする際のポイントを幾つかご紹介いたします。
<この議論での英語表現> ネイティブ講師と学ぶ、英語表現の作り方(1) ネイティブ講師と学ぶ、英語表現の作り方(2)
2016年のアメリカ大統領選挙では、富裕層への収入の集中などが問題とされて扱われてきたものの、それを日本から見ていると、そういった現象が日本でも起こっていることは感じているかもしれませんが、「そこまで問題は深刻になっていない。」というのが正直な感想かもしれません。
しかし、内閣府が発表している平成27年度版「子ども・若者白書」を見ると、日本が先進国の中で最も深刻な状況にある問題に直面していることがわかります。それが「子どもがいる現役世帯のうち大人が1人の世帯」の貧困率です。2010年の統計が用いられていますが、OECD加盟国34か国の中で、数値を出していない韓国を除いて、33番目。貧困率の割合にして、50.8%。つまり、子どもが居て、大人が1人の世帯の半分が貧困の状態にあり、そんな状況は、先進国(OECD加盟国)では日本だけということになります。
また、大人が2人いる世帯を含めても、子どもの貧困率は15.7%、OECD加盟国中で25番目、約6人に1人の子どもが貧困の状況にいます。この状況は、実際に、とても深刻ではないでしょうか。
そんな深刻な状況の中で、子どもたちが、無料、または低価格で食事をしっかりと摂れて、学校でも家庭でもない、第三の場所として、地域の大人たちや他の子供たち、家族たちと交流を持てる場所として、各地で自主的に設立されてきているのが「子ども食堂」のようです。現在では、地方自治体からの委託を受ける子ども食堂も出てきています。
「子ども食堂」をご存知でしょうか?
子供の貧困が6 人に1 人の割合にまで拡大しているという政府の調査結果が出る中、主婦や学生、地域のボランティアの人たちに支えられて、無料や低料金で子供たちとその親たちが食事できる「子ども食堂」が増えています。
まずは、食事をとれる機会を作ること、居場所を作ること、そして、親以外の大人と接する場所を作ること、などが子供たちにとって助けになるようです。最近は自治体でも、北九州市のようにNPO へ委託することで子ども食堂を運営する動きがあるようです。こういった活動の意義や運営について、英語で議論してみましょう。
まずは注意点からです。こういった地域のボランティア活動の話題については、英語でのディスカッションのトピックとして、選択する人、そうでない人が大きく分かれることが見受けられます。特に今回のトピックは、子どもに関連するため、子どもがいる人にとっては身近に感じられるものがあるかもしれませんが、子どもがいない人にとっては逆に身近には感じられないということもあるかもしれません。または、料理や食事、ボランティア活動に関連して、身近に感じる人、そして、そうでない人が分かれることもあるでしょう。
議論したい内容に、身近に感じる、感じない、好き嫌いが生じることは仕方ありません。また、それが生じること自体は問題ではないと思います。自然なことです。
では、問題は何かというと、話題的に身近に感じられない、好きでないといった理由で、そもそも議論に参加しないことにすると、もしかすると、とても有益な学びの機会を見逃してしまうことになるかもしれない、ということです。
これは、ビジネスにおいても、全く同じことが言えると思います。好きな案件ばかりが来るわけではなく、時には、理解しづらく、当事者意識を持ちづらい案件も来るかもしれません。そんなときは、どのように対応しますか。
今回、アットイングリッシュから、オンライン英会話で活用できるコツとしてアドバイスさせていただくのは、以下のポイントです。もちろん、ビジネスにも応用していただければ幸いです。
★身近でない話題でも、切り口を変えれば、様々な会話を作ることができる この話題を「子どもの食事」という切り口で議論しようとすると、前述のように身近に感じられない人たちは意外に多いかもしれません。
ですが、これを「貧困層の広がり」という社会問題という切り口で捉えると、その原因なども含めて、語れることは多くなります。また、子どもがいる大人が1人の世帯の貧困の中でも、母親と子どもの家庭の方が、父親と子どもの家庭よりも貧困率で高いことを考えると、男女格差という社会問題も入っていると言えます。更には、少子化と人口減少が、日本が抱える大きな問題でありながら、その数が少ない子どもたちに貧困が広がっていくということは、どのような影響を、将来、国に与えるのかも議論に値すると思います。
もちろん、ここで国際比較をすれば、ネイティブ講師たちへの説明の説得力は格段に増すはずです。
また一方で、ボランティアの担い手たち、大人たちの心情に、議論の切り口を合せることも可能です。実は、この話題、とても興味深いと思ったのですが、そもそもは「貧困層の広がり」という社会問題が出発点なのですが、実際の話題の中身の大半は、地域のボランティア活動についてであり、その活動が、問題そのもの(貧困層の広がり)を解決する手段とはなっていません。ですが、そういった環境の中ででも、社会問題の一端と対峙して、目の前にある問題に取り組む姿勢は本当に素晴らしいと思います。
ネイティブ講師たちからの視点では、NPOの運営方法という切り口がとても興味を魅かれたようです。講師たちの国では、以前は、教会が担ってきたこういった活動を、今ではNPOが担うようになっており、その歴史的な変遷にも興味を持ったようです。日本では、どうでしょうか。
このように、切り口は無数にあり、そして、そこから多彩な議論が展開できます。
これは、ビジネスでも、切り口を変えてみれば、同じ案件でも様々な捉え方ができて、進め方も、まとめ方も無数にアイディアが出てくることと同じです。もちろん、英語でそれを行っているときもです。
1. 日本における、子どもの貧困率の上昇は、深刻な状況にある。 2. 子どもを、食事と居場所、そして、親や先生ではない大人との触れ合いという観点で支援する「子ども食堂」が増えている。 3. 病院や、自治体が関与する「子ども食堂」も出てきた。 4. オンライン英会話で、身近でない話題、興味の無い話題に遭遇した際でも、議論の切り口を考えることによって、様々なイシューを抽出して、対応することが可能。
2016年12月5日編集
今回は、「子ども食堂」の話題です。是非、議論の中で使われる英語表現をここで憶えて、ビジネスの場でご自身の活躍にお役立てください。
なお、ここでは、社会人、ビジネスパーソン向けの英語表現を集めておりますが、更に、これらの英語表現をビジネスの状況で実際にどう使うか、ご興味をお持ちの方々は「上手いビジネス英会話の作り方」をご覧になってみてください。
日本の子どもの貧困の状況をどう説明しますか? なぜ、日本で貧困の中にある子供の割合が増えたのでしょうか?
実に6人に1人の子どもが貧困に属するという政府調査の結果が明らかになりました。バブル崩壊前は、一億総中流と言われていた時代もありましたが、なぜこのような状況になったのでしょうか?
ビジネスで議論をする際には、お互いの認識がズレたまま話を進めて、時間を無駄にしてしまわないように、まずは定義づけをしっかり行う必要があります。
A poor family is defined as a family whose annual income is less than half of the average national annual family income. 貧困家庭とは、年収が、国内の家族あたりの平均年収の半分以下の家庭と定義されます。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (A poor family is defined as) (less than half of the average national annual family income)
漠然と、貧困に陥る子どもが増えているというより、「6人のうち1人」とか「17%近くの子どもが」というように、数字を示すことで、その状況をより具体的に、信憑性をもって伝えることが出来ます。
According to a government survey, one in six children live in poverty. / According to a government survey, one in six children in Japan currently live below the poverty line. 政府の調査によると、日本の6人のうち1人の子供が、現在、貧困の中に暮らしています。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (According to a government survey,) (one in six children) (live in poverty) (live below the poverty line)
会議やプレゼンで、グラフ等使ってトレンドの説明をするときなどにも、この表現を是非活用してください。
There has been a sharp increase in the number of low-income households here in Japan. 日本では低所得の家庭の数が急激に増えています。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (There has been a sharp increase in the number of)
事象の原因は一つとは限りません。One of the reasons is ___ で、そのうちの一つをまず説明する事ができます。
One of the reasons is that the number of single parent families is increasing. 片親の家庭の数が増えているのが、一つの原因です。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (One of the reasons is that)
経済を活性化するための策が、その過程で、ディスアドバンテージを生んでしまっているという意見です。
The current Japanese administration is taking measures to improve the economy and may be causing more people to fall into the status of poverty in the process. 今の日本政府は経済を改善するための政策をとっており、その過程で貧困の状況に陥る人が増えているのかもしれません。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (is taking measures to) (may be causing more people to fall into the status of poverty in the process)
メリットが見いだせない案などの問題点を強く指摘する際に使える表現です。
The government’s taxation policies are causing this problem. There is nothing good about the taxation policies. 政府の税政がこの問題の原因です。今の税政は一つも良いことがありません。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (There is nothing good about)
‐ 「子ども食堂」についてどう思いますか? – 家族で一緒に食事を出来ていますか?
子どもにとって食事をとるとは、どういう事でしょうか。栄養をしっかり取れれば良いのでしょうか。子ども食堂の果たす役割について、考えてみましょう。
また、家族で一緒に食卓を囲める頻度は、充分にありますか?ご自身の家族との食事についても、考えてみてください。
何かに着想を得て、新しい販促の方法や、ビジネスを思いつく事もあるでしょう。そんな時は、be inspired と表現できます。
It may have been inspired by the fact that there are so many children who are unable to share a meal with their families. 家族と一緒に食事をとれない子供たちが非常に多いことから出来たのかもしれません。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (It may have been inspired by) (to share a meal with their families)
両親以外の人、兄弟以外の子ども達と、頻繁に食卓を囲むのは、新しい考えや思いやりを育てる良いチャンスかもしれません。
Children can interact with other adults besides their parents. 子ども達は、両親以外の大人と関わりを持てます。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (interact with) (other adults besides their parents)
地域全体で子育てに関わっていくことで、食事の問題だけでなく、少子化や児童虐待にも歯止めをかける事ができるかもしれません。
It’s a good way for the community to be involved in raising children. 地域で子育てに関われて良いです。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (to be involved in raising children)
大勢で食事しながら話をする機会と雰囲気は、食べ物について語り、考える食育に繋がるでしょう。
I know that food education is very important in child-rearing. 食育が子育てに非常に大切な事は知っています。
家族の人数が減れば、一緒に食事を出来るチャンスも減ります。
Before, people lived in multi-generational households. There were more frequent opportunities to eat together. 以前は、何世代もが一緒に生活していました。一緒に食べる機会も、もっと多かったです。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (multi-generational households) (There were more frequent opportunities to)
子ども食堂を利用するのには、貧困に限らず様々な理由があり、子ども食堂はそれをサポートする受け皿となっているようです。
The article points out that there are cases where parents aren’t making enough money to properly feed their kids and that some parents work too late to be able to give their kids a proper dinner. 記事には、両親が子供たちを養うのに十分なお金を稼げなかったり、両親が遅くまで働いていて、きちんと夕食を与えられない場合があると書かれています。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (The article points out that) (there are cases where)
子どもの貧困について、その状況と原因を問う質問に対しては、
– 貧困についての定義づけ – 数字で分かりやすく現状を説明 – 増加の程度を表現 – 理由を挙げる
というように、非常に分かりやすく議論が展開された。 理由としては、片親の世帯が増えたこと、政府の政策、税政などが挙げられた。
また、子ども食堂の印象については、
– 他の大人と触れる良い機会であること – 地域全体で子育てに関われる – 食育にもなる
など、良い印象が多数を占めた。
前回(1)に引き続き、今回は、「どのようにテロリストから、原子力発電所や放射性廃棄物を守るか」という話題です。この話題を中心に、様々な角度からの議論を通して、ネイティブ講師たちが作った多彩な英語表現をご紹介します。
なお、ここでは、社会人、ビジネスパーソン向けの英語表現を集めております。更に、これらの英語表現をビジネスの状況でどう使うか、ご興味をお持ちの方々は「上手いビジネス英会話の作り方」をご覧になってみてください。
‐日本の核施設の警備体制に満足していますか?
原発の安全性や、放射性廃棄物や汚染物質の処理、電力問題、などについてはニュースで取り上げられる事も多く、考える機会も多いと思いますが、その警備については、どうでしょうか?原子力発電所や、放射性廃棄物、医療用の放射性物質の管理状況について、私たちはどのくらい知っていて、その体制は満足のいくものなのでしょうか?
日本国内でのテロについては、現実味をもっては、捉えられていないようです。
Terrorist attacks such as the one in Paris are not a real threat for us in Japan. / The terrorism which has occurred in Europe isn’t common in Japan. パリでのようなテロ攻撃は日本では現実的な脅威ではありません。/ 日本では、ヨーロッパで起こったようなテロは、普通ではありません。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (Terrorist attacks such as the one in Paris) (a real threat)
テロよりも。原発の管理の安全性に不安を抱いています。
It’s difficult to imagine in Japan because no such incident has occurred here before but I’m still worried about our ability to manage our nuclear power plants. ここでは今までそんな事件が起こった事がないので、日本にテロ攻撃があるというのは想像しづらいのですが、原発の管理体制には不安があります。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (It’s difficult to imagine) (our ability to manage our nuclear power plants)
会議などで、It’s just my opinion と最初に付けると、自分の見解を示すシグナルになり、相手の注意を引くのに役立つでしょう。
It’s just my opinion, but I don’t think there’s a great danger of radioactive materials being stolen in Japan, however, we should still keep an eye on the location and other details of radioactive materials. 私の個人的な見解では、日本で放射性物質が盗まれる危険はそんなに無いと思いますが、それでも放射性物質のある場所などその他詳細について、きちんと監視しておくべきです。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (It’s just my opinion,) (there’s a great danger of radioactive materials being stolen) (we should still keep an eye on)
大きなプロジェクト始める際の説明や、プロジェクトの進捗状況を報告する際などに、As an initial step,は便利に使える表現です。
As an initial step, we ought to post a strong guard force around the nuclear power facilities. 最初のステップとして、原発の周辺に強固な警備を置くべきです。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (As an initial step) (we ought to post a strong guard force)
There are no rules for AI technology anywhere in the world. AI技術にルールなんてありませんよ。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (There are no rules for AI technology anywhere in the world.)
人に知られない事こそが、強固な警備に繋がるのかもしれません。 I think that answering about satisfaction of a nation’s security with regards to nuclear facilities and materials is difficult. It isn’t something most people know much about. 核施設や核物質の国の管理に満足かどうか答えるのは難しいと思います。みんな、あまり知らない事ですから。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (It isn’t something most people know much about)
‐核兵器なき世界が実現すると思いますか?
本当は誰もが望んでいる事だと思います。望んでいながら、なぜ、核兵器の廃絶は進まないのでしょうか。
ビジネスの場では、常に様々なチャンスとリスクの可能性を探り、その大きさを測ります。Possibility の比較は頻出です。
The possibility of nuclear war is higher than of having a world without nuclear weapons. 核戦争の可能性の方が、核兵器なき世界の実現より高いです。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (having a world without nuclear weapons) (The possibility of ___ is higher than of ___)
It could mean で、「即ち~を意味することになる」という表現になります。
I don’t think there will be nuclear war in the future, because people will realize that it could mean the end of the world. 核戦争をすれば世界は終わる事が分かるので、将来、核戦争はないと思います。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (it could mean the end of the world)
英語表現24では、possibility を使っていましたが、こちらでは、likelihood も使われています。プレゼンやスピーチで、同じ単語を頻発すると、単調で味気ない印象になりますから、同じ意味を持つ単語のバラエティを増やしておくと良いでしょう。
Both possibilities are low, but the threat of nuclear war is higher than the likelihood of a world without nuclear weapons. どちらの可能性も低いですが、核戦争の脅威の方が、核兵器なき世界より、可能性が高いです。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (the threat of nuclear war) (the likelihood of a world)
国際情勢は常に流動的なので、自分だけが軍縮するという事は難しいでしょう。Simultaneously (同時に)、協調して進める必要がありそうです。
All countries should simultaneously work on decreasing their nuclear weapons. 全ての国が同時に核軍縮に取り組むべきです。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (All countries should simultaneously work on)
クリーンで再生可能な代替エネルギーが開発され、利用できるようになれば、少なくとも原発については警備や管理の心配が減るかもしれません。 If other energy resources are developed, nuclear plants may be decommissioned and torn down. 他にエネルギー資源が開発されたら、原発は閉鎖、解体されるかもしれません。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (nuclear plants may be decommissioned and torn down)
最終的には、やはり人間の倫理観に帰結するのかもしれません。 The vital need is to develop ethics in people from a very early age. 必須なのは、小さいうちから倫理観を養うことです。
「上手いビジネス英会話の作り方」で使ってみよう! (The vital need) (from a very early age)
日本でのテロや核を使ったテロについては、差し迫った脅威としてとらえる向きは少なかったものの、2011年の原発事故の経験から、原子力発電所や放射性廃棄物の管理や警備については、不安を感じるとの意見が多かった。 また、それに関する知識不足についても指摘があった。
核兵器なき世界については、シニカルな意見がある中、世界が協調して行うことや、倫理観育成、教育の必要性など、実現を模索する意見もみられた。
英語表現としては、 (1) 見解を示す時の言い方 (2) まずは、最初の一歩 (3) 可能性の表現の仕方と、可能性の大きさの比較
<オンライン英会話での、この議論の概要と学びのポイント> オンライン英会話で学ぶ、議論サイトを表示の作り方
今回は、「テロリストから、原子力発電所や放射性廃棄物を守るにはという話題です。英語でディスカッションする際のポイントを幾つかご紹介いたします。
【議論の概要と紹介】
(ビジネス英語のヒント2016年10月25日号より編集)
2016年のノーベル賞では、文学賞のボブ・ディラン氏と連絡がとれないことが話題となっていましたが、実はご本人も喜んでいる事が分かり、また無事連絡も取れたようで良かったです。
ところで、2009年のノーベル賞は、平和賞を受賞した米国のオバマ大統領が話題になったのを憶えていらっしゃいますでしょうか。
では、なぜオバマ大統領がノーベル平和賞を受賞することになったか、その授賞理由は憶えていらっしゃいますでしょうか。
オバマ大統領が、米国大統領に就任したのが、2009年1月。
続いて、4月にEUとの首脳会議のために訪れた、チェコのプラハでのスピーチで、米国が先頭に立ち、核兵器のない世界の平和と安全を追求する決意を伝えています。
そして、10月に、ノーベル平和賞の授与が発表されました。
選考を担当するノルウェー・ノーベル委員会は、核兵器不拡散についての国際社会への働きかけを、授賞理由として挙げています。
そのオバマ大統領が提唱し、2010年から開催され始めたのが、今週の「最新記事で伝わる英会話」で出てくる「核セキュリティ・サミット」です。
記事によれば、今年の核セキュリティ・サミットでは、2015年11月のパリ同時多発テロや、2016年3月のブリュッセル空港でのテロを受けて、テロで核兵器を使わせないことが主題になったようですが、実験を繰り返す北朝鮮や、自国経費削減のために他国の核兵器保有を勧めるかのような、ドナルド・トランプ氏の発言を見ても、国家間での問題への取組みも、まだまだ道半ばのようです。
「核兵器の無い世界」と、それに対する取組みについて、賛否も含めて、英語で考え、ディスカッションしてみてください。
「どのようにテロリストから、原子力発電所や放射性廃棄物を守るか」。
これは、ワシントンDCで、世界50か国以上のリーダーたちを集めて開催された「核セキュリティ・サミット」での主要テーマの1つです。
このサミットは、アメリカのオバマ大統領の呼びかけで「核兵器の無い世界」(a world without nuclear weapons) をかかげて、2010年から始まったもので、2016年が最終回となります。
この記事を読むと、テロリストが核を入手する脅威は現実のものとなってきていることがわかります。
2017年以降の、テロリストたちからの防御、そして、「核兵器の無い世界」への取組みはどうなるのでしょうか。
まず、注意点です。 今回の記事のように国際関係が関わるような大きな話題では、ただ理想論を述べるに終わり、薄い議論に終わってしまうことがあります。 例えば、 -「核セキュリティ・サミットのようなものが開催されるのは、素晴らしいと思います。」 -「核兵器の無い世界に賛成です。無いに越したことはないです。」 -「原子力発電所は、テロリストから守らなくてはなりません。それにも賛成です。」 といったところで終わってしまうようなケースです。これらの点では、誰もが賛成する内容で、議論する必要も無さそうです。
ですが現実では、新聞記事になるような様々な問題や懸念が生じています。問題や懸念、そして、イシューは一体何なのか、どう対処すれば事態が改善するのか、それこそが議論する価値のある内容であり、それらを、わかり易く、具体的に、そして、説得力を持って、英語で如何に説明するかが、アットイングリッシュの英語でのディスカッションの目的です。
今回、アットイングリッシュからオンライン英会話で使えるコツとしてアドバイスさせていただくのは、以下の2つポイントです。
今回、記事の内容に沿って現実を見てみると、核セキュリティ・サミットが開催されるのは、素晴らしいですが、2016年を最終回としています。そして、今後の開催予定も示されていません。なぜでしょう。
また、「核兵器の無い世界」へ前進はあったのでしょうか。オバマ大統領が演説した2009年に比べると、日本においては隣国での核兵器の開発が進み、また、核兵器の二大保有国であるアメリカとロシアの政治的な関係も良くなっているようには見えません。2015年3月には、前年の南部クリミア半島を併合した際に、核兵器を臨戦態勢に置く用意もあったことをロシアのプーチン大統領が明らかにしたことをCNNが報じています。
そして、原子力発電所は、テロリストから守らなくてはいけないことはわかっていても、その脅威を現実的に受け止めて、対処できているのでしょうか。2016年3月のベルギーで起こった同時テロ事件の犯人グループは、放射性物質を入手するためにベルギーの原子力発電施設の高官の誘拐を検討していたことが報じられています。十分な警備と警備のための法律の整備は各国で整っているのでしょうか。
ここが一番大切部分です。理想に安心して思考を停止するのでもなく、また、批判的、悲観的な見解を示して満足するのでもなく、状況を理解し、考えをまとめ、建設的な発言を述べる。批判的な事例を挙げたのと同様に前向きな事例も、もちろん、あるはずです。 例えば、2015年のイラン核合意、2016年のオバマ大統領の広島訪問の意義などが挙げられるかもしれません。
ビジネスでの会議に関連してお話しさせていただけば、何かプロジェクトに懸案が発生した際に、理想論や建前だけを言っている人は何の役にも立たないでしょうし、また、批判的、悲観的なことばかり発言している人に至っては、プロジェクトの遂行に邪魔になるだけかもしれません。状況を理解し、考えをまとめ、建設的な発言を述べることこそ、会議への、そして、プロジェクトへの貢献となります。
アットイングリッシュでのディスカッションは、その「状況を理解し、考えをまとめ、建設的な発言を述べる」ことを英語でする練習をしていただき、それをお仕事での英語でのミーティングでも活かしていただければと考え、作られています。
1. 2016年ワシントンDCで核セキュリティ・サミットが開催された。 2. どうやってテロリストから、原子力発電所や放射性廃棄物を守るかが主要議題として挙げられた。 3. 英語での議論においては、理想論の主張で終わらないようにする。 4. 現実を、批判的に、そして、客観的に見てみる。 5. 理想に近づけるために何が必要かを考え、述べる。
【ご利用上の注意点】
1.社会人、主にビジネスパーソンを中心に、英会話力で、中級、上級者向けの練習を提供するサービスとして、このサイトを運営しております。 2.オンライン英会話の中で、実際にネイティブスピーカーの講師たちが使用した、またはアドバイスした内容をご紹介していますが、特定の個人や立場を表わす内容については編集を加えています。 3.あくまで、ビジネスパーソンを中心とした社会人の英会話力向上を目指したサービスであり、ここで紹介される主義、主張、意見や議論をサポートするものではありません。 4.また、ここでご紹介する内容の正確性や有効性について保証するものではありません。言葉は、時と場所、その状況や、声のトーンによっても意味を変えます。恐れ入りますが、ご自身でご確認の上、ご使用ください。
2016年11月30日編集
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